4人姉妹だった母。
ふたりの姉はすでに亡くなり、妹も先月亡くなりました。
hiro-beans-attack-no1.hatenablog.com
家族葬だったとのことで、私と妹と母の名前でそれぞれお香典を送りました。
叔母さんのたったひとりの子である従姉から、御礼の電話をいただき、久しぶりに長話をしました。
叔母さんは叔父さんが亡くなった後、大正時代に建築された家で独り暮らしをしていましたが、数年前から施設で過ごすようになり、その家は家具などすべてそのままで空き家になっています。
追記:その家は大正時代に建築されたと母から聞いていましたが、調べてみたら登記は明治21年でした(@_@)
従姉はその名古屋の空き家の処分にこれから取りかかるのだと、憂鬱な声で話してくれました。
母屋の他に離れもあり、その2件を解体するのにいったい何百万円かかるのかと・・・
荷物の整理も素人ではとてもできない。
すべてプロに頼むことになるけど、どれだけの途方もないお金が出て行くのか。
たったひとりの相続人である従姉はマンションを購入して夫婦で住んでおり、その息子たちは離れた土地で暮らしているので、叔母さんの家を壊した後もその土地に住む気はない。
従姉「あの家、古民家ならいいんだけど、ただの古い家だからね。壊す以外に方法はないわ。」
私「駅が近いし、名古屋市内だし、場所はいいじゃない。いい値で売れるわよ。角地だもの、コンビニとかさ~。」(←他人事だから無責任発言w)
従姉「めちゃめちゃ車を出し入れしにくい場所なのよ!」
私「マンションはぁ?」(←これまた無責任発言w)
従姉「そこまでの広さはない。せいぜい数件入れるアパートだ。とにかくとっとと手放す!」
それでも、その場所は、さほどの田舎ではないので、なんとかなると思うのです。
先月美容院で読んだ雑誌に、タレントの松本明子さんが高松の実家で苦労された話が掲載されていました。
45年前に2000万円で新築したという、その5DKのご実家は「爆報!THEフライデー」で査定してもらったところ200万円だったというのです。
しかし、ご両親も東京に住んでいたため25年間空き家だったその高松の実家を維持するために、松本明子さんは、時間と手間と体力とお金を使って一生懸命やれるだけのことをやってきました。
ご両親ともに亡くなり、売却することを決意、買い取りではなく、空き家バンクに登録して、結局640万円でまとまったそうです。
松本明子さんのご両親にすれば、思い入れのあった家だったのでしょう。
でも結果論ですが、東京を離れる時点で処分することが1番良い選択だったように思います。
それでも今、売れて良かった。
地方では売れないで空き家状態のまま固定資産税を払い続ける場合も多くあります。
土地だけの状態と、古家が建っている状態では税金もまた違います。
私の両親は、長年住み慣れた北陸の地を離れる時に家を処分してきてくれて、娘としてはその潔さに感謝しています。
父は自分が生まれ育った北陸が大好きでした。
でも母は雪の多い北陸があまり好きではなく、いつも故郷である名古屋の自慢話をしています。
従姉が処分に困っているその古家のことも「あの家は立派よ~離れもあって広いのぉ。柱なんてすごく良い木を使ってるんだから!場所もいいしね。今は誰が住んでるんだっけ?」と母の妄想の中では豪邸にすり替わっています。(誰も住んでないよ、空き家だよ)
母の思い出の中にある家、とっとと取り壊す予定になってることは、母に内緒にしておこう。
時々Googleのストリートビューで眺めたりしてるから、最後にめいっぱい母に見せてあげよっと。