北海道の風景、もっともっと見ていたかったのに残念です。
オールロケというわけにはいきませんから、仕方ないですね。
ここからはスタジオでの撮影がメインになるでしょう。
舞台が東京になるので、北海道で農業に従事することを決めている吉沢亮さん扮する天陽くんの出番はひとまず終了でしょうか。
天陽くんのモデルは、農業をしながら絵を描く農民画家でした。
ただ本人は「農民画家」と呼ばれることを嫌い、「農家である、画家である」という認識だったようです。
神田 日勝(かんだ にっしょう、1937年12月8日 – 1970年8月25日)は日本の画家。
東京市板橋区練馬(現東京都練馬区練馬)生まれ。8歳のときに戦火を逃れる為に一家で北海道鹿追町へ疎開し、そのまま定住。農業をするかたわら独学で油絵をはじめ、その後、平原社美術協会展(平原社展)や全道美術協会展(全道展)で活躍。北海道を代表する画家として評価を得つつも、32歳で死去した。
ベニヤ板にペインティングナイフやコテで描く力強いタッチの具象画で有名。農家でもあったことから、農耕馬や牛などをモチーフにした画も多い。
馬や牛などの農業に関連する動物、そして田園風景を描くということで、フランスの農民画家フランソワ・ミレーを連想させます。
今でも処分できない亡き父のコレクションの画集。ミレーあるかな?と思ったけど、なかった。
神田日勝(かんだにっしょう)という名前は本名です。
昭和12年生まれの彼は「日本が勝つ」という意味をもって命名されました。
拓北農兵隊として、東京から北海道に移住するも、決して暮らしは楽にならず、父親は郵便配達や新聞配達をして家計を助けました。
神田日勝は高校に進学していませんが、野幌高等酪農高校の通信教育を受けていたとの情報もあります。
野幌高等酪農高校って?
現在のどこの学校だ?
北海道立野幌高等学校?
それとも酪農学園大学?とわの森三愛高等学校?
今現代の奨学金の認識では、返済しなければならないのですが、神田一明は授業料は免除だったそうです。(ドラマでは犬飼貴丈さんが演じられてます)
神田一明は画家として活躍し、最後は北海道教育大学旭川校の名誉教授に就任しています。
その後「神田美術館」を開設していますが、これは神田日勝の「神田日勝記念美術館」とは別です。
鹿追町までは遠いですが、札幌市の北海道立近代美術館にも神田日勝の最後の作品「室内風景」が所蔵されています。
最後まで農民であった神田日勝の絵。
見てみたくなるじゃないですか・・・。
主人公なつのモデルであるアニメーター奥山玲子さんが東北出身なのに、このドラマはどうして北海道十勝が舞台なのだろうと不思議でした。
今までの朝ドラでもそういった設定は多々ありましたが。
北海道の画家神田日勝となつを絡めたがったために、無理やり北海道を舞台にしたのですね。
登場人物にはそれぞれモデルがあるようです。
それらを謎解きながらドラマを楽しむのも面白い。
工藤阿須加さん演じる佐々岡信哉にもモデルがいるようですが、こちらは大幅に創作されているようで、もはや別人。
有島武郎作「或る女」のモデルになった佐々城信子。この女性が佐々岡信哉のモデルだという説があるのです。