暮らしと勉強、猫と一緒に~Bettyのブログ

実家の母を介護するために北海道から引っ越してきました。その介護も終わり、片づけと大学通信教育部の勉強と猫と。そんな雑記ブログです。当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

『利家とまつ~加賀百万石物語~』から考察する大河ドラマ

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平成14(2002)年NHK大河ドラマ利家とまつ~加賀百万石物語~』が、昨日の『麒麟がくる』代替番組で取り上げられていました。

 

平成14年。

この前後は私は大河ドラマをまったく見ていません。

3人の子供たちの子育て真っ只中。

日曜日の夜は当時小学生~中学生だった長男の剣道道場への送り迎えの時間でした。

時には主人と交代でアッシーしていたものの、ほとんど単身赴任だった主人をアテにすることはできず、小学生の娘たちを家で留守番させて、長男の送迎(車で片道5分かからない距離でしたが)をしていたものです。

 

でも『利家とまつ~加賀百万石物語~』だけは、1話も見逃さずにリアルタイムで視聴していました。

 

目次

 

利家とまつ~加賀百万石物語~

百万石まつり

私は金沢市に長く暮らしていました。

前田利家という武将を物心ついた頃から知っていました。

城下町金沢では、毎年6月に「百万石まつり」が開催され、メインイベントの百万石行列は、金沢の礎を築いた藩祖前田利家を偲んで開催されます。

この百万石行列は幼い私にはとても楽しみで、朝早くからパレードを見るために場所とりをしていたものです。

残念ながら、今年の「百万石まつり」はコロナ禍の影響で中止になったそうです。

 

金沢市民にとっての前田利家

前田利家は、人気の武将であり、利家を悪く描いた物語は思い当たりません。

伊達政宗が仙台で、加藤清正が熊本で人気があるように、利家人気も金沢では絶対でした。

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2018年2月撮影

忙しくて、大河ドラマをゆっくり見る時間をとるのは難しかったのですが、録画などを駆使して、大好きな前田利家の物語を1年間見てみよう。

こうして、私は2002年の大河ドラマを視聴したのでした。

1話も見逃さず見た記憶があります。

 

変わりゆく大河ドラマ

利家とまつ~加賀百万石物語~』はトレンディ俳優によるホームドラマでした。

話し口調もキャスティングも今までの大河ドラマよりずっと若い世代に馴染みのあるものだったのです。

当時の私世代のようなサラリーマン家庭が、夫婦そろって見ながら「この上司許せないね。」「やっぱり奥さんの内助の功は大事だよね。」とまぁ、『半沢直樹』を見るような感じで視聴するのがぴったりな番組だったのですよ。

平成4(1992)年大河ドラマ『信長 KING OF ZIPANGU』よりは、ちょっとオトナドラマかなと思ったけど。

昨日の放送で『利家とまつ~加賀百万石物語~』の場面を見てその認識を改めて思い出しました。

当時やはり歴史好きの友人と「まつ松嶋菜々子さんのイメージじゃないよね。」と話していた記憶があります。

同じ女性主役の昭和56(1981)年大河ドラマおんな太閤記』もホームドラマではあったものの、まだわかりやすい歴史物語として納得できた。私が幼かったせいもあるかもしれません。

こうして大河ドラマは『功名が辻』『江~姫たちの戦国~』『花燃ゆ』と、夫を助ける妻の物語を続々と送り出すのです。

女性が主人公の大河ドラマを批判しているのではありません。

篤姫』『おんな城主 直虎』好きでしたよ。

夫の手柄は妻の内助の功があったからこそ!…という物語が苦手なのです。(朝ドラ然り)

すみません、あくまでも個人的な趣味です。

実際、2000年代の視聴率は、『篤姫』1位、『利家とまつ~加賀百万石物語~』が2位、『功名が辻』が3位です。

女性が主役の大河ドラマは人気なのです。

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城下町金沢の町並み



泣いた唐沢寿明

そんな『利家とまつ~加賀百万石物語~』

昨日の番組で、前田利家が大往生する場面を流すと、あの唐沢寿明さんが涙ぐんだのです。

いつもユーモアたっぷりで、スタジオのムードメーカー的存在の唐沢寿明さん。

そんな彼が泣いたのです。

45分間の中でそこが1番印象的でした。

 

前田慶次郎

利家とまつ~加賀百万石物語~』の主要人物の中でとくに印象的だったのが、及川光博さん演じる前田慶次郎

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最近では漫画『花の慶次』や藤竜也さん演じるNHK時代劇『かぶき者  慶次』でおなじみでしょうか。

前田慶次郎前田利益)の実父は滝川一益の一族らしいのですが諸説あります。

前田利久の養子となり、前田利家は義理の叔父になります。

かぶきもの前田慶次郎をとてもチャーミングに演じた及川光博さん。

藤竜也さんの慶次は見たことがないのですが、これまた違った魅力がありそうですね。

 

豪姫

前田利家とまつの四女豪姫は、子供がいなかった豊臣秀吉とおね夫婦の養女になります。

当時、武家の婚姻や養子縁組といえば政治戦略の道具というのが常ですが、豪姫の養女縁組は、まさに利家と秀吉の友情だと考えられます。

まつとおねの関係が良好だったのも感じられます。

秀吉は「豪が男であれば(跡継にさせたのに)なあ。」と悔しがるほどに豪姫を可愛がりました。

利家とまつ~加賀百万石物語~』では、利家と秀吉、そして佐々成政との若い頃からの交流が軸になっていますが、この豪姫が養女になるあたり、その関係性の良さが証明されるような史実です。

 

豪姫は夫宇喜多秀家流罪となった後、前田家に戻り、墓も金沢市の野田墓地に利家まつ夫妻のそばにあります。

野田墓地のある野田山は豊かな自然に恵まれ、市内からのアクセスもいいので、金沢市の小中学校の遠足の定番でした。

私なんぞ「次の遠足は野田山です。」と先生から発表があると「またかよ~」とうんざりした記憶があります。

そんなうんざりした野田山、今は懐かしくて、いつかもう1度行って利家とまつのお墓参りがしたい。

 

加賀百万石

前田利家は加賀百万石の祖と称されますが、前田家が百万石を超えるのは利長・利常ら息子の時代です。

秀吉と利家の死後徳川についた前田家は、加賀五彩に代表されるような加賀友禅九谷焼、また和菓子など、伝統芸能文化に力を入れます。

徳川への謀反など全く考えてはいないという象徴から生まれたこの土地の文化は、衣食住すべてにおいての美意識を住む人の心に染みつかせていくのです。

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加賀のお菓子は美味しいものがたくさんありますが、私のお気に入りはこちらです。