盗んだ。
盗まれた。
どっちも嫌な言葉です。
今日は介護にまつわるそんなお話です。
目次
『アンという名の少女』
NHKで9月12日㈰の午後11時から海外ドラマ『アンという名の少女2』が始まります。
それに先がけて8月28日㈯夜に『アンという名の少女』第1回~第4回の再放送がありました。
明日の深夜は第5回と6回の再放送です。
疑われたアン
マリラのブローチが紛失します。
マリラはアンが盗んだのではないかと疑います。
アンは子供ゆえの浅はかさで、嘘の供述で「自分が盗んだ」と告白します。
マリラは激怒しますが、実はアンは盗んでおらず、ブローチは他のところからひょっこり出てきます。
こういった話はあちこちにあります。
NHK朝ドラ『おしん』でも。
名作『フランダースの犬』でも。
なくなったトイレットペーパー
我が家では、トイレにトイレットペーパーホルダーを置いています。
トイレットペーパーを3個置くことができますが、昨日はたたま全部使って、トイレットペーパーホルダーには1個も置いてありませんでした。
買い置きは収納庫に入れてあります。
母がトイレから出てきて言いました。
「誰かにトイレットペーパーを盗まれたわ。」
あれまあ。
トイレットペーパーを誰が盗むのでしょう。
なぜ「なくなった」のではなく「盗まれた」と思うのでしょう。
ここにあるよ。
補充しておくね。
認知症アルアルの物盗られ妄想。
日本では女性に多いらしいです。
ほとんどは自分の財布だったり預金通帳だったりするのですが、最近の母の場合はおもちゃだったりお菓子だったりします。
今回はトイレットペーパーか!
盗まれたモノが、みみっちいね。
hiro-beans-attack-no1.hatenablog.com
認知症の被害妄想
高齢者の認知症は中核症状により記憶が失われ、自分で大切なものをしまったこと自体を覚えていません。
またぼんやりするなど思考力の低下も見られます。
このような状態と併せて、もともとの性格や生活背景などの社会的要因が大きく関係していると考えられます。
社会的要因と失われた記憶を取り繕うために「盗まれた」という妄想を引き起こすといわれています。
「認知症ねっと」より引用
私の母の場合
こういった「物盗られ妄想」の状態の時は、興奮している場合が多いかと思うのですが、母の場合は穏やかで「誰が盗ったのかしらねぇ。」「私は人を信じてしまうから騙されやすいのよ。」などと言っています。←信じてないし!疑ってるし!
穏やかな話し方であっても、聞いているこちらは気分が良いものではありません。
実の母親であっても、認知症だとわかっていても、本当に腹が立ちます。
母の性格の悪さというか、意地悪な腹の中を見せつけられた気分になります。
思い出す花子さんの悲しい過去
義母の施設に花子さんという明るくおしゃべりな方がいらっしゃいました。
花子さんは、入所する以前、同居していたお嫁さんを疑いました。
「私のお金を盗んだわね!」と。
被害妄想にとりつかれた花子さんはお嫁さんの持ち物をすべて川に捨ててしまいます。
同居のお嫁さんを疑うのもアルアルです。
花子さんのお嫁さんは心に大きな傷を負い、立ち直れませんでした。
介護職に就いていらっしゃるジム友さんは「まず疑われるのが私たちなのよ。」と笑ってらっしゃいましたが、慣れてるとはいえ、笑って流せる姿は立派だなと思います。
母の「盗られた」妄想が、家の中だけの会話だっいいたらのですが、いつも優しくお世話してくださっているディサービスのスタッフにも同じことを言っていたらどうしよう。
今度の面談の日にケアマネさんに相談しさんてみようと思います。