ずいぶん前の記事ですが。
いもようかん(id:imoyoukantan)さんが紹介してくださった本『簡易生活のすすめ』が面白かったです。
以前、花森安治氏の本を紹介した時にも思ったのですが、ミニマムな生活が最近のブームではありますが、それよりずっと以前からミニマリストは存在していたのです。
ミニマリストというと、「モノ」、そして「インテリア」「部屋の片付け」にフォーカスがあたりがちですが、この本の紹介は衣食住の「住」は簡易生活のひとつであり、その他人間関係(お世辞を言わないとか、訪問客の制限とか)や仕事の効率化なども提唱しています。
たとえば明治の時代であっても、朝食をパンとコーヒーにして時間を節約しようとか。
明治時代はごはんを炊くのも大変でしたし(水を汲むのも大変だったから)味噌汁まで作るとなると2時間かかります。現代であれば、ごはんは炊飯器のタイマーで朝起きたらもう炊きあがっているし、お湯をT-falで沸かして味噌汁はインスタントでも十分美味しいです。
簡易生活では仕事を簡略化する方法のひとつに平民主義があります。
平民主義とは、差別をなくし、万人平等の社会の実現を目ざす主義。明治中期、が主張。goo国語辞書より引用
『簡易生活のすすめ』筆者の山下泰平氏が職場で活用している平民主義が興味深かったし、こんな職場ならシンプルに仕事ができそうだなと思いました。
・怒らない
・すぐする
・邪魔しない
・無理に間に入らない
・苦手なことはしない
・分からないことは聞き、できればやってもらう
・誰がどの仕事をしてもいい
・結果が同じなら、手順ややり方はどうでもいい
・判断できないことは判断しない
全ては気軽に平等に、他人と自分の能力を発揮させるためのもので、できる限り簡易生活的に考えられたものです。効率よく仕事ができるための役割分担です。
筆者の山下泰平さんははてなブロガーでもあります。このこともいもようかん(id:imoyoukantan)さんの記事で知りました。
私は通信制大学で史学を専攻しています。
今卒論の準備に入ろうとしている時で、日本史、東洋史、世界史、考古学…などなど、どんなテーマにしようかと、ほぼほぼ決めていたのですが、「ミニマリストの歴史」なんて研究もいいんじゃないかと思ったりします。