戊辰戦争とは、慶応4(1868)年1月3日から始まった旧幕府軍と新政府軍の戦いです。
いわゆる箱館戦争といわれる土方歳三率いる旧幕臣との戦いが終わる明治2(1869)年5月18日まで続きました。
155年前の今日ですね。
目次
箱館戦争
江戸から明治へと時代が変わっていたその時になってもなお、元新選組副長土方歳三は北海道箱館の地で明治新政府と戦い続けていたのです。この時35歳。
その2年前まで土方は京都にいました。
新選組の副長として、江戸幕府のため、剣を振るって敵を倒す日々を送っていました。
新政府軍と旧幕府軍の戦い。
その戦いの中で、土方は自分の戦い方が古くなったことに気がつきます。
土方は変わります。
羽織袴を脱ぎ捨て、銃を持ちます。フランスの軍事顧問団と親交を結びます。そして西洋式の軍隊の指揮官となるのです。
土方は近代的な戦争のやり方を学び、フランス人の軍人を率いるまでになります。
衣服や戦い方だけでなく、「鬼の副長」ではない温和な上司の一面も見せるようになります。
長岡藩の河井継之助
箱館戦争や会津戦争は有名ですが、その前の北越戦争、長岡藩が当時日本に3門しかなかったというガトリング砲(機関銃のような連射銃)のうち2門を手に入れています。
会津藩が旧幕府側として浮かびますが、長岡藩は会津に回り込むには要所ですからね。
その長岡藩の主導権(特に軍事面)の実権を握ったのが河井継之助です。
河井継之助は佐久間象山に西洋砲術を学んでいます。吉田松陰や勝海舟、山本覚馬(山本八重のお兄ちゃん)も同じ塾で銃や大砲、西洋の思想を学びました。
NHK大河ドラマ『花神』は、司馬遼太郎の小説『花神』(主人公:大村益次郎)、『世に棲む日日』(主人公:吉田松陰と高杉晋作)、『十一番目の志士』(主人公:高杉晋作と天堂晋助)、『峠』(主人公:河井継之助)、『酔って候』の「伊達の黒船」(主人公:伊達宗城と前原巧山)の5作品を合体して脚本が作られています。
この小説『峠』が、役所広司さん主演で映画になりました。
NHK大河ドラマ『八重の桜』でも主人公八重が「会津は朝敵ではねぇ。」と何度も叫んでいましたが、新選組も長岡藩も朝敵になろうと思ったわけではなく、映画では河井継之助がスイスのような中立国を目指していたと描かれています。
小山正太郎
映画『峠 最後のサムライ』は、田中泯さんや松たか子さんなど魅力的なキャスティングですが、私は坂東龍汰さん演じる小山正太郎が好きです。
坂東龍汰さんはニューヨーク生まれで北海道伊達市の出身の若手俳優さん。
小山正太郎は武士であり洋画家ですが、その妻は鹿児島藩士家村住義の娘。家村が永山武四郎の部下として北海道開拓に従事したことも、北海道繋がりで親近感がわきます。
札幌市中央区には旧永山武四郎邸が保存されています。
私が、青春群像劇だった『花神』を視聴したのは中学生の時でした。河井継之助って出てた?昔過ぎて内容をあまり覚えていません。『花神』を今また見たくなってしまった。