NHK朝ドラ『虎に翼』の面白さが止まりません。
従来の朝ドラのように1人の女性の人間的成長を追うだけではなく、社会の在り方まで問い、近現代史を垣間見ることができます。
ひとつ間違えると朝から視聴するには重くキツくなってしまいますが、主演の伊藤沙莉さん始め、俳優さんたちの演技と絶妙のテンポ、脚本の良さ(専門家がびっくりするほど詳しく調べられている)が絡み合い、毎日の楽しみになっています。
いっそ大河ドラマでもよかったかも(笑)
先週の放送、舞台は昭和22年。
民法改正についてのお話でした。
婦人代議士立花幸恵(伊勢志摩さん演)も登場してきて、朝から濃い内容にわくわくしました。
立花幸恵は市川房枝さんがモデルでしょうか。
目次
太平洋戦争後の内閣に課された改革
戦後、
在職日数わずか54日(^^;
そこで、米・英の民主化要求に対応していけるような政治家として、協調外交&対中国内政不干渉の
マッカ―サーは口頭で5つの基本的な改革を支持します。
普通選挙、女性議員の誕生
1945年10月10日に、内務大臣の堀切善次郎が、幣原内閣の初閣議で婦人参政権の実現を提案し、同内閣は普通選挙法の改正を決定します。 11月3日には戦後初の婦人団体「新日本婦人同盟」が結成され、市川房江が会長に就任。12月17日には衆議院議員選挙法改正で婦人参政権(男女普通選挙)が実現しました。
昭和21(1946)年4月10日に行われた第22回衆議院議員総選挙では39人の女性議員が誕生します。
市川房枝は自ら立候補はせず、また有権者名簿の登録漏れのため投票もできなかったとか。
名簿の登録漏れ、当時はよくあったようで、私の祖父も会場まで行ったものの登録漏れのため選挙で投票できないことがあったそうです。←母から聞いた話し👂
史実ですと、昭和22(1947)年3月24日に市川房枝は公職追放を受けています。
ドラマでも寅子たちが民法改正にすったもんだしている時、市川房枝は議員ではなかったはず。ドラマと史実はちょっと違うのかな?
市川房枝が初当選したのは、昭和28(1953)年の第3回参議院議員通常選挙でした。
戸主権の廃止
『虎に翼』の主人公寅子たちは、憲法にともなって「諸制度の改革」の一環で、民法について議論を交わし、その中で寅子は自分を取り戻していくわけです。
その結果。
「戸主権」、この圧倒的に強かった家父長の権限が廃止されます。
男女、夫婦、兄弟は平等になりました。
戦前だったら長男1人にすべての財産がいく。
これが、夫婦の間でも財産相続が行われますし、兄弟姉妹は平等に扱われるようになります。
「戸主権の廃止」です。
ドラマでは紆余曲折あり、昭和22(1947)年7月、民法改正案は国会に提出、12月に成立します。
『虎に翼』で寅子のお父さんたちを陥れた水沼議員はA級戦犯となったそうですね。
(モデルは平沼騎一郎?A級戦犯として終身刑となりましたが、その後病気のため釈放)
水沼議員を演じていらっしゃるのは、「ウルトラセブン」のモロボシ・ダンこと森次昇嗣さん。
正義の味方であるウルトラセブンが黒幕政治家を演じることに違和感…(^^;