「オレオレ詐欺」が世の中に出始めてからどのくらいたつでしょうか。
そのあたりから、若者が高齢者を狙う犯罪が増えたような気がします。
最近では金品を奪いとるために高齢者に危害を与えるという、怖い犯罪もニュースで耳にします。
防犯を万全にするには難しい戸建ての家が狙われやすいように思えますが、犯罪はマンションなどでも少なくないのです。
「闇バイト」に巻き込まれる若者について特集した『NHKスペシャル~わが子が闇バイトに手を染めるとき~』(2023年8月放送)を改めて見直してみました。
目次
わが子が闇バイトに手を染めるとき
『NHKスペシャル』では、18歳の大学生がネットでバイトに申し込み不安ながらも窃盗の仲間として犯行に及び、現場から帰宅途中の高速道路で交通事故に遭い死亡したという事件を追います。
軽自動車に定員オーバーの5人が乗っており、そのうち2人が死亡。
ひとり息子であったという彼は優しい性格で、両親から愛され、中学から有名私立に進学し生徒会長を務め、大学では独り暮らしをします。
大学はコロナ禍でオンライン授業でしたが、同級生は彼を「積極的に授業に参加し、たぶん彼は将来クラスをひっぱっていく子になるのだろうな」と評価しています。
そんな彼は、大学入学してホストのアルバイトを経て、その後ネットで闇バイトに申し込むのです。
現場でバイトが窃盗と知った彼は「帰りたい」と訴えますが、殴られ脅され、結局高齢者宅から金庫を盗むという犯行に加担しました。
彼の父親は、亡くなった翌日に彼の部屋に行き、おびただしい数のSIMカードや犯罪マニュアルを見て呆然とすることになるのです。
親が知らないところで、わが子が「闇」と繋がっていたのです。
宅配便
独り暮らしの高齢者は、「宅配便で~す」とドアホンで言われたら、無防備にドアを開けてしまいます。
そこを狙われて、強盗に押し入られるのです。
犯人はあらかじめ、電話で「高齢者の独り暮らし」「金品が家の中にある」などを確認しています。
防犯対策の一つとして、宅配便だからといって、すぐにドアを開けないこと…と言われましても、お忙しい宅配スタッフさんをお待たせするのも申し訳ない。
最近は宅配もあらかじめLINEなどで、配達日時を連絡してくれますから、その時間であれば宅配の方にまちがいないであろうと、安心してドアを開けることができます。
受取日時を変更しやすい、LINE通知は便利です。
電話
見知らぬ人からの電話に「ロレックスの時計を持っている」だの「タンス預金がある」だの、個人情報をペラペラしゃべる人は少ないと思いますが、「買取りできる物を探している」とか「警察ですが」などと名乗られると、自慢話半分で思わずしゃべってしまう高齢者が少なくないそうです。
私の家には、固定電話がありません。
母の存命中に「オレオレ詐欺」や「買取り」、間違い電話がすごく多かったので(それ以外はほとんどかかってこない)基本料金がもったいないこともあり、取り外したのです。
固定電話をやめたことは、節約を兼ねた防犯対策でもあります。
電話に対して無防備だった母
孫(私の甥っ子)を装った電話に「今18万円ならあるわよ。取りに来る?」と答えた80代の母⤵
hiro-beans-attack-no1.hatenablog.com
買取業者からの電話に「私は独り暮らしです」と個人情報をペラペラしゃべった92歳の母⤵
犯罪の背景
特殊詐欺の実行犯は10代や20代の若者が多く、若者が高齢者を狙う背景には「世代間格差」という現代的な状況も影響しているといえます。
犯罪者にも「犯罪は悪いことだ」という良心の呵責や罪の意識が備わっている場合が少なくありません。
しかし、近年の若者の間には「自分たちが貧しいのは年長者のせいだ」などと高齢者に対する敵意があり、そこから「高齢者の現金を奪うことは正当な復讐だ」「自分たちが奪われてきたものを取り戻すだけだ」などの「屁理屈」が持ち出されているというのです。
屁理屈も甚だしいわ!
「専業主婦は社会の役に立ってない」と勘違いされている方が少数ではありますが存在しているようですが、昼の住宅地、家の中に専業主婦がいることで「防犯」になっているのではないでしょうか。
テレワークが増えるのもいいと思います。