暮らしと勉強、猫と一緒に~Bettyのブログ

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吉原遊郭の世界~『マツコの知らない世界』~

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江戸のメディア王を主人公にしたNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の影響で、吉原ツアーが組まれるほど今吉原が人気です。

約340年存在したという吉原遊郭とはどんな場所だったのでしょうか。

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4月1日㈫の『マツコの知らない世界』で、国際基督教大学文学博士と江戸文化研究家である2人の女性が吉原遊郭について熱く語っていらっしゃいました。

画像はすべてphotoACのフリー素材画像より

目次

 

吉原遊郭の歴史

そもそも吉原遊郭を作った人は誰でしょうか。

吉原遊郭が誕生したのは、元和3(1617)年。

現在の日本橋人形町に元吉原が誕生しました。

そこはもともとよし(雑草)の生い茂る低湿地だったため「葭原(吉原)」と名付けられました。諸説あり

吉原遊郭を作ったのは江戸の大プロデューサー庄司甚右衛門じんえもん。彼が何者かは謎。

1603年の江戸幕府開設とともに遊女屋が誕生し、その景気にのっかった甚右衛門が幕府公認の色街建設の許可を得ました。それが吉原遊郭です。

元吉原には宮本武蔵も通っていたそうです。武蔵は吉原の下級遊女雲井の元から島原の乱に馬で出陣したんだとか。『洞房語園どうぼうごえん』より

 

明暦3(1657)年に現在の台東区千束に「新吉原」として移転。

堀で囲まれた遊郭はおよそ2万坪の敷地。

最盛期には遊女が3,000人いたといわれます。他の職の者も含めれば1万人ほどが生活していたといわれます。

妓楼ぎろうは200軒ほどあったそうです。

吉原は医者、八百屋、魚屋、髪結床、菓子屋と、生活するための最低限の施設があるひとつの街でした。

 

『べらぼう』の主人公蔦谷重三郎が誕生したのは、千束に移住してから100年後の寛永3(1750)年のことです。

 

 

昭和33(1958)年に売春防止法が施行され、吉原遊郭は幕をおろします。

 

階級社会で戦い続けた吉原遊女たち

吉原には現在のお金でわずか50~200万円ほどで売られてきた女性(女性というには幼すぎる年齢で売られてますから女の子というべきでしょうか?)たちが働いていました。

彼女らは吉原内に居住し、生活のすべてを管理されていました。

遊女の世界は、階級社会でした。

遊女のトップ花魁おいらんの中にも呼出よびだし昼三ちゅうさん付廻つけまわししと三段階の階級がありました。

彼女たちは三味線や茶道などの技量をつけ、客との会話にも事欠かぬよう政治情勢にも熟知していました。

 

花魁とは、身の回りの世話をしていた少女たちが「オイラの姐さん」と呼んでいたことから「おいらん」になったとの説があります。

呼出と昼三は妓楼から引手茶屋に客を出迎えに行きます。それが有名な魁道です。

禿かむろ(10歳未満の遊女見習い)、新造(15歳前後の遊女見習い)、若い衆(妓楼で接客や雑用)、遣り手(遊女のマネージャー)を従え、300mの道を約1時間かけて歩きます。

引手茶屋に赴いた花魁は、客と一緒に豪華な食事を楽しみます。

その酒・料理・花などで約200万円ほど。

ただし、その料理はただの「映え料理」で美味しくはなかったそうです。

 

しかし、花魁の影で、畳二畳の部屋でたった2,500円の料金で客をとり続け、梅毒などの病気で命をおとす河岸見世かしみせの遊女たちも少なくなかったのです。

 

吉原以外の遊女たち

吉原以外に、品川宿・板橋宿・内藤新宿千住宿などで働く、違法営業幕府黙認の遊女も多く存在しました。

生駒の旧遊郭

また非合法の岡場所や、夜の街を流し物陰にゴザを敷いて客をとる個人営業の夜鷹、墨田川を主戦場に川べりの船に客を呼び込む船饅頭など、華やかな花魁の影で存在していた遊女たちがいました。

 

紀伊國屋文左衛門

吉原遊郭すべてを一晩貸切った大富豪がいました。

紀伊國屋文左衛門という紀州からミカンを運んできて大成功した大商人でした。

現代でいうと2億3千万円ほどの経費以外に、一分金(2万5千円)を豆まきのようにバラまいて遊んだとか。

 

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大坂夏の陣からわずか2年後にできた吉原遊郭

遊女屋は新興都市の景気を上げるとともに、町の治安をコントロールする役割を担っていました。

大坂から江戸へと、日本の文化の中心が移っていきます。