2026年度大河ドラマ『豊臣兄弟!』は、人気の戦国時代ということもあり、視聴率はまずまずの滑り出しのようです。
配信が主流の令和の時代では視聴率に一喜一憂もどうかと思いますが。
視聴率が悪かったといわれる『いだてん』も『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』も私は十分面白かったです。
私は大河ドラマは楽しみにしているので、配信ではなく、リアタイで視聴していますが、地上波ではなく一足はやくBSで見ているので、それは視聴率にどう影響しているのか、知らんけど。
目次
兄弟、秀吉と秀長
『豊臣兄弟!』の主人公は豊臣秀吉ではなく、弟の豊臣秀長です。
兄秀吉を補佐する誠実で温厚な常識人のイメージである秀長。
真田信之(信幸)と信繁(幸村)のような「弟が兄を補佐する」姿は、戦国時代に「あるようで、実は珍しい」といえるかもしれません。
織田信長の弟信行(信勝)は兄と争い、抗争の末に抹殺されています。
戦国時代の兄弟は血で血を争うライバルにもなりえたのです。
身分の低い出自からの天下人、豊臣秀吉
秀吉は無から有を作り出した男です。
裸一貫から天下人となりこの国を支配した人物は、日本史上、稀です。
戦国の下剋上でも身分のない者はのし上がりにくい日本です。
織田信長は父が戦国大名。徳川家康も祖父と父が三河で有名な大名です。足利尊氏も父祖が全国的に名門とされた鎌倉御家人でした。
日本での「支配の正当性」の根拠は長らく家柄だったのです。
秀吉はグローバルな天下人だった
1月5日㈪に放送したNHK『大追跡』では、秀吉が日本国外に目をつけたグローバルな戦国時代の武将として注目していました。
世界は当時大航海時代。スペインやポルトガルなどは競うように航路を開拓していました。
スペインとポルトガルが大航海時代にアジアに到達し、地球を一周できるルートが完成したのです。

1587年、九州を平定した秀吉は、海外交易の中心だった長崎を自ら統治し、本格的な貿易へと乗り出します。
日本史と世界史がグローバルにリンクし始めた時代でした。
戦国大名を束ねた秀吉が、権力者として外国と貿易・外交を始めようとしたのです。
呂宋島との交易
スペインにとって、アジアを開拓するのに最重要地点だったのが、「黄金の島」と呼ばれたルソン(=呂宋)島、現在のフィリピンでした。
フィリピンには全土に金鉱山が点在しています。
当時島民のほとんどが金の鎖や腕輪、耳飾りを持っていたといわれます。
秀吉もルソン島に目をつけました。「金」を狙っていたのです。
商人がルソンより戻り品々を献上し交易の御礼を述べ秀吉公はことのほか上機嫌であった~『太閤記』より引用~
ルソンの宣教師の記録(1587年)によると、日本人が次々とやってきたことが記されています。
京都の原田喜右衛門、豊後の渡辺善四郎、堺の柳谷源右衛門…などです。
彼らは戦国商人です。
私が知っているのは原田喜右衛門だけ。
大河ドラマ『黄金の日日』
原田喜右衛門を1978年放送の大河ドラマ『黄金の日日』で演じていたのは唐十郎さんでした。
唐十郎さんの息子、大鶴義丹さんが現在『豊臣兄弟!』で今川義元を演じています。
『黄金の日日』の主人公は呂宋助左衛門(=納屋助左衛門)
堺出身の彼はルソンとの貿易で戦国随一の豪商へと成り上ります。
『大追跡』のゲストである名古屋学院大学教授の鹿毛敏夫氏は、私と同世代らしく、10代の頃に『黄金の日日』を夢中で見ていたとおっしゃっていました。
家柄重視から学歴社会へ
家柄を重視した江戸時代までの日本。
1853年に黒船が来たことによって、日本は変わります。

もう身分では戦えない国になりました。
明治時代、西洋化や工業化や富国強兵など翻訳と計算が必要です。
生きた翻訳機・計算機を選ぶような入試問題を作り、合格者に地位を与える学歴身分制をはじめたのです。
学問ができれば得をする、出世できる世になったので、日本の民が必死で学問をし、明治から高度成長までの勃興が生じました。
江戸時代に識字率が高かった地主・商家・医者・下級武士の子や孫です。
彼ら江戸時代は支配層から下に見られていましたが、学歴社会の到来で恩恵をうけたのです。
秀吉が幕末や明治時代に存在していたのなら。
やはり。たぶん。きっと出世していたことでしょう。
長いブログ記事になってしまいました。
最後までお読みくださりありがとうございます。
歴史をわかりやすく、手っ取り早く知りたい場合は角川まんが学習シリーズなどの漫画もおすすめです。
角川まんが学習シリーズ まんが人物伝 豊臣秀吉 [ 山本 博文 ]
お子様に歴史まんがを買ってあげる場合は、できれば新しい物をお薦めします。
歴史の研究は日々変わっていますので。
たとえば、秀吉と秀長も以前は「異父兄弟」と言われていましたが、最近では父親が同じであるという説が濃厚のようです。
『豊臣兄弟!』の秀吉・秀長は異父兄弟と言われるも、二人が〈父親について語った記録〉はまったく存在せず…本郷和人が出生のナゾに迫る(婦人公論.jp) - Yahoo!ニュース

