主人は3月末をもって仕事を辞めて、不動産管理などをしながら、北海道でのんびり暮らす予定でした。
いよいよ年金受給だ…と思っていたのですが。

しかし、状況が変わりました。
人手不足なのか、安い給料でそこそこ使える60代後半男子を手放すのが惜しくなったのか、会社は主人に残ってほしかったようです。
主人は4月から勤務地が変わり、新築した義実家から通える支店で会社に残れることになったのです。
迷った末(いや、実は迷っていない。退職する1番の理由は実家から遠かったからで、実家に住みながら通えるなら、こんなありがたいことはない。)会社に在籍する道を選び、年金受給は先送りになりました。

私の父もそうでしたが、主人もまた70歳ぐらいまでは働き続けることになりそうです。
父は60歳で定年を迎えましたが、その後も関連会社などで働き続けました。
義父は55歳で定年を迎え、その後は働いていません。
田舎ゆえに働きたくても仕事がなかったのです。
義父は89歳で亡くなるまで、実に30年以上ずっと家にいたことになるわけですが、働きたくても働けないのもまた辛かったと思います。
私も55歳で介護離職してますから、同じです。介護離職はできれば避けた方がいい…とよく聞きますが、それもまた運命?
「高齢者」の概念は時代によって変わります。
20世紀の終わり頃までは、60歳で定年を迎え、その後はいわゆる老後生活が始まるという見方が一般的であり、「60歳」が現役世代と高齢者世代を分ける1つの境界でした。
高齢化が進む中、今は60歳ではなく65歳まで働けるとの考え方が浸透しました。
2013年4月1日には「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(高年齢者雇用安定法)が改正され、定年を65歳未満にしている事業主は「65歳までの定年の引上げ」「65歳までの継続雇用制度の導入」「定年の廃止」のいずれかの措置が求められるようになりました。(2025年3月まで経過措置が設けられ、同年4月以降は義務化)
その後さらに2021年4月1日には、70歳まで就業機会を確保できるようにすべく、再度改正法が施行されています。
婦人公論で『オーマイ・ダッド!父がだんだん壊れていく』を連載されている作家の森久美子さん。
お父様の介護を綴ったこのエッセイが始まった時、森久美子さん65歳でお父様は93歳。
いわゆる「老々介護」になるわけです。
「父を老人と呼ぶことに異論はないが、仕事をし、スポーツクラブで運動もして、自分でははつらつとした60代のつもりでいるのに「老人」のカテゴリーに入るのだ」と書かれていて、「60代半ばになる私もなんだか複雑な気分」と綴っていらっしゃいます。
そうか、私もまもなく前期高齢者になるのだ。

