中国の逸話集『
私はその逸話を勉強している時に、小さな頃にアニメで見た『ムーミン』の1つのエピソードを思い出したのです。
とてもとても悲しく切なかったため、私はその後ずっと『ムーミン』を見ることができなくなりました。
目次
『普行寺僧』
『普行寺僧』の内容
25歳になった元暉は、病気になってそれが悪化したので、実家にもどりましたが、そのまま寝たきりになり、1年が過ぎた頃には昏睡状態になりました。
しかし、その後元暉にはロバの尻尾が生えてきて、そのうち身体すべてがロバに変身してしまいます。
家族はロバになった元暉を殺そうとしますが、普行寺の僧侶は「殺してはなりません。これは天が元暉の悪事に対する報いです。」と言います。
その後、ロバ(元暉)は重荷を背負って遠方まで運ぶ仕事をし、1日に二百里も歩いたりしましたが、10年経った頃に亡くなりました。
『普堅寺僧』を読んで、私の感想
昔の逸話ですから、今と考えは違いますが、私は酒を飲んでよからぬ遊びばかりしていた僧侶の元暉が、罰としてロバになってしまい、10年も重労働をさせられ、その後亡くなってしまうという結末は、とても残念でした。
しかも実の親が、最初は息子の元暉がロバになったことを恥じて殺そうとする…とは、なんと悲しいことか。
で、この話を読んで、忘れかけていたアニメ『ムーミン』の話を思い出したのですね?
ムーミンからのエピソード
すっかり忘れていたエピソードですので、ネットで調べました。
こんな感じでした。
飛行おにの帽子に隠れたムーミンは醜い姿に変身してしまいます。
目や耳の大きいヒューマノイドだけど毛がふさふさした尾をもっているというわけわからない物体になっていることに、ムーミンは自分では気がついていません。
そんなムーミンは、スニフ・スナフキン・スノーフらに殴られていじめられるのですが、殴られて泣いているムーミンを見て、ママだけが「いえ、この子はムーミンです。」と見抜くのです。
私のムーミントラウマ
いじめられている場面、そしてママだけが醜い姿になったムーミンを「いえ、この子はムーミンです。」と見抜く母の強さに、幼かった私は大泣きしました。
悲しすぎて、その後ずっとアニメ『ムーミン』を見ることができなかったのです。
今でも私はトラウマで、ムーミンを見るたびにそのエピソードを思い出します。
ムーミン都市伝説
のんびりと楽しく、自然豊かな場所、ムーミン谷。
しかし、そんなムーミン谷の都市伝説があります。
ムーミン谷は、もともと人間の世界。
人々が武器を持ち争い、そして人類が滅んだ後の世界がムーミン谷であるという。
スナフキンやミイなど、人間の姿をしたキャラクターは、その過酷な惨状の中、奇跡的に生き残った人類なのだと。
作家トーベ・ヤンソンと戦争
ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソンはフィンランドの女性作家です。
彼女は若い頃、世界をも破滅させる武力を持った人々との争い(冬戦争、継続戦争)を経験しています。
そんな背景がこの都市伝説と結びついているのかもしれません。
冬戦争は、第二次世界大戦の勃発から3か月目にあたる1939年11月30日に、ソビエト連邦がフィンランドに侵攻した戦争です。
82年前の今日です。
フィンランドはこの侵略に抵抗し、多くの犠牲を出しながらも独立を守ったのです。
トーベ・ヤンソンはそんな戦争を経験して、平和な世界をムーミン谷の物語に描いたのでしょうか。