もうすでに『令和元年』になったような錯覚に陥りますが、令和まであと1か月あります。
平成最後の年にスタートした大河ドラマである『いだてん』
視聴率も悪いようですが、私もどうも入り込めない。
クドカンのドラマは好き。三島役の生田斗真氏はすごく良いと思うし、映像もきれい。
森山未來さんもいいじゃないですか。
一昨日の森山未來さんの落語の場面なんて、演技と思えないくらいの表情や息づかいに心わしづかみにされた。
でも、このテンポで、12月まで帆走できる自信がない。
1年は長すぎる題材かなと思う。
NHKの大河ドラマは、なんとか新しい風を巻き起こしたくて、トライしているんだけど、それがどうもうまくいかずに、また来年はお決まりの戦国時代を舞台にするんだよね。
昔であれば主君を討つなどと武士道に反する明智光秀を取り上げるのだから、まぁ、新しい試みをいれてるっちゃぁ、いれてるけど。
『真田丸』だって、側室を複数人もち(最低でも4人はいたとか)、ハッタリかます真田幸村を描いたということで、新しい風だったと思う。
それは成功したといえます。私大好きでした。
正妻(竹林院)よりも、側室である高梨内記の娘「きり」をヒロインにしたことも大冒険でした。しかも「きり」は、大河ドラマファンの高齢者が敬遠するようなヤンキー娘なのです。
でも結果、実に良い作品に仕上がりました。
過去にも大河ドラマは、何度か路線を変えようともがいてみた時期があるます。
昭和の終わり、1984年の『山河燃ゆ』もそうでした。

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原作の「二つの祖国」にモデルがいたとはいえ、主人公とその周りは架空の人物でした。
しかも時代はごくごく最近の昭和。太平洋戦争がメインでした。
史学でいえば50年前が歴史という位置づけになるので、放送した昭和59年を考えると第二次世界大戦の時代は歴史といえないかもしれません。
大河ドラマお決まりの戦国幕末、歴史上の実在人物・・・という法則を打破した作品です。
この原作となった『二つの祖国』を先月、テレ東がスペシャルドラマで前後編として放送しました。
『いだてん』の1年は長いような気がしますが、『二つの祖国』を前後編でやるのはあまりに駆け足、心情を描き切れず、最後はなぜこんな結末を主人公が選んだのかわからずじまいで視聴者はおいてけぼりをくった気分です。
しかも準主役である「チャーリー」をムロツヨシさんが演じるという!
ムロツヨシさん、演技達者なのはわかりますよ。
「大恋愛」と「今日から俺は」を同時進行でこなしてしまうほどの人です。
でも「チャーリー田宮」は、『山河燃ゆ』で沢田研二さんが演じたとてもクールな人物なのです。
あ~、できれば中村倫也さんに演じてほしかった!山田孝之さんでも良かったけど!
ムロツヨシさんは、ないでしょう!多部未華子さんとのキスシーンなんてコントにしか見えなかった。
コントといえば、裁判中に鶴瓶さん演じる大川周明が、ビートたけしさん演じる東條英機の頭を叩くシーンは、コントにもならなかった。唖然とした。爆笑NG集かと思った。
仲里依紗さんはアメリカヤンキー女性がハマリ役だったし、多部未華子さんも『山河燃ゆ』の島田陽子さんを思い出す知的な女性を見事に演じられてました。
新田真剣佑さんの英語はかっこよかったし。
音楽にかなり批判があったみたいですが、私は懐かしい洋楽が心地よくて好きでしたよ。
アメリカの家、ケンの日本での社宅も、インテリアが素敵でした。
でもわずか2日間の放送は短すぎ。
NHKなら5日はやったよね。
かといって大河ドラマでの1年間の『山河燃ゆ』は長すぎたと、当時の私は思いました。
過去にも試みたことがありましたが、題材によっては、1年ではなく半年というのはどうでしょうか。
大河ドラマはまもなく終了になるのではないかという声もあります。
終了になる前に半年という枠で放送する挑戦を提案したいです。
昔は朝ドラも1年だったのを、今は半年にしているわけだし。
キャストの方もスタッフの方も1年という期間は身体的にキツイのではないでしょうか。
『ひよっこ2』を観てから、スパゲティの目玉焼きのせが食べたくてたまらない。
また作ってしまった。