先週「夏は終わった。十兵衛、また会おう。」と光秀に悲しく語っていた将軍足利義輝。
あっという間に三好三人衆と松永久通らに、殺られちゃったじゃないの!
まだオープニング曲も始まってないのに。
しかし向井理氏の散り際は美しい・・・。
史実に沿って、現実味ある描き方、美しい「死」などない・・・と批判もあるかもしれませんが、これはドラマです。
ましてや夕食時に視聴してらっしゃるご家庭もあるかもしれない大河ドラマ。
麒麟を待っていた将軍足利義輝の美しく無念の最期の描き方は、とても心に残りました。
目次
『麒麟がくる』第24回「将軍の器」あらすじ
将軍足利義輝が暗殺され、暗殺の張本人三好三人衆らは、次の将軍に足利義栄をたてるという。義輝の死を知った明智光秀は松永久秀に会いに多聞山城に行く。もう一人の将軍候補である覚慶(義昭)は幽閉から脱出し、光秀は会うことができた。彼の中に「将軍の器」を感じることはできなかった光秀はその旨を越前の朝倉義景に報告するのだった。
三好長継と三好三人衆、松永父子
三好三人衆とは、三好長逸、三好 宗渭、岩成 友通(石成とも)の3人で、三好長継の補佐をしました。
永禄6(1563)年に長慶の実子で、将来を嘱望された三好義興が死去すると、長慶の養子となり、翌年の長慶死後は三好本家の家督を継ぎました。
この三好長継に仕えたのが、三好三人衆と松永久秀・久通親子でした。
将軍暗殺の戦闘は岩成友通が将軍に要求書を突きつけたところから始まったといいます。
将軍義輝は自らが剣を抜き、散々戦った後に殺されたそうです。
この後、まもなく三好三人衆は松永父子と決裂することになります。
将軍殺害への反発は予想外に強く、三好は河内や南近畿に拠点を置く畠山氏との対立を招き、松永父子はこの畠山氏と手を組むのです。
足利義輝殺害から8年後、天正元(1573)年11月、三好長継は河内若江城で織田勢に取り囲まれて切腹します。
織田信長はどう動く
第24回『麒麟がくる』では織田信長の出番はありませんでした。
尾張の織田信長は、この義輝殺害の年から「麟」の字を形象化した花押を用い始めます。
ご存じのとおり、「麟」とは、中国で治世に現れるという神獣の「麒麟」であり、信長が将軍殺害を契機として、新たな世の中を担う意思を持った証と解釈できるかと思います。
ドラマ「麒麟がくる」では、この花押は明智光秀の助言によって決めるかもしれませんね。
来週は信長くんの出番があるようです。
ドラマが大きく動きますね。
松永久秀の思い
「幕府あっての我らなのだ。」と光秀に言う松永久秀。これは師である三好長慶の思いであったのではないかと私は思うのです。
三好長慶は、将軍と何度も小競り合いをしながらも、決して将軍を亡き者にしようとしていたのではなく、足利将軍との共存を図りながら、世を治めようとしたのではないかと。
興福寺の一乗院門跡覚慶(後の足利義昭)が近江国甲賀(滋賀県甲賀市)に脱出しています。覚慶は、事件後、奈良で幽閉されていたのです。
脱出は、母方の叔父大覚寺義俊(近衛家)や畠山氏、義輝近臣らが支援したのです。
久秀は明智光秀に覚慶に会えと勧めます。
会って、彼が将軍の器であるかその目で見よと。
久秀は言います。
「このまま越前で夜が変わるのを座して待つつもりか。今、武士の世大きな曲がり角にきておる。それをどう開いていくのか。おぬしもわしも正念場じゃ。」
この台詞を聞いた瞬間、私の中で今回のMVPは吉田鋼太郎さんに決まりました。
脚本以上の吉田鋼太郎さんの演技と壮大なBGMにやられました。
亀岡八幡宮
さて、京都では。
伊呂波太夫が、駒ちゃんに薬の注文を請け負ってきました。
売れまくっているという丸薬。
伊呂波太夫は追加注文で「萬福寺に100、亀岡八幡宮に100・・・」と言っています。
ここは京都。
亀岡八幡宮というのは、全国あちこちにありますが、京都にもあるんですか?
無知ですみません。
京都の八幡宮といえば、日本三大八幡宮のひとつ石清水八幡宮が有名です。
日本三大八幡は、
・筥崎宮(福岡県福岡市)
なのですが、筥崎宮の代わりに神奈川県鎌倉市の鶴岡八幡宮を入れる場合もあります。
八幡信仰の神社はダントツ日本一です。
以前こちらのブログでも八幡宮については語らせていただきました。
八幡神には乱を平定する力があるといわれてきました。
乱れている戦乱時期、八幡神さまは平定してくれるのかしら。
八幡宮については、昨年の秋、大学の授業でくわしく習いました。
京都での場面。
伊呂波太夫との絡みが好きです。
まとめ
三好長慶贔屓の私は、三好に関する解説が長くなってしまいます。
三好長慶についての小説を買いました。
まだ読む暇がないんですけど。
三好家の解説は三好長慶の研究において一人者である天野忠幸先生監修のこちらの本から引用させていただきました。
ようやく信長の家臣になれそうな気配の光秀。
年末までにこのドラマ、「本能寺の変」を迎えることができるのでしょうか。
ちょっと心配です。