NHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』が終了しました。
感想を語らせてください。
あくまでも、シロウトである1人の視聴者の私の思いです。
目次
Dippermouth Blues
最終週の月曜日は、年齢を重ねたるいとジョーの夫婦が、コーヒーを飲みながら朝ドラを観る場面からスタートです。
場所は2人の故郷である岡山の喫茶店「ディッパーマウス・ブルース」☕
静かな時間がなんとも羨ましい。
年齢を重ねても仲睦まじい二人です。
3人目の主人公ひなた
ひなたは、2025年現在50代ですがまだ独身です。
そして最終回の残り3分ほどで、城田優がひなたの初恋の人ビリーであると判明します。
もしかしたらこの2人はこの先一緒にひなたの道を歩いていくのかもしれない。
そんな余韻を残した終わり方でした。
ナレーションを務める城田優さんがビリーではないのかと思っていた視聴者は大勢いて、私もその1人でした。
しかし、最終回直前に初めて顔出しした城田優さんは「ウィリアム・ローレンス」と名乗った。
私は聞き間違えたのかと思って、「NHK+」でわざわざ見直して、聞き直したもんね(笑)
しかしネットでは「ウィリアム(William)」の愛称は「ビリー(Billy)」だと大騒ぎ。
そうか、やっぱり城田優さんがビリーだったんだ!…と思いながらも最終回は詰め込みすぎで、最後残り3分で真相が判明したのでした。
ひっぱりすぎだよ(笑)
2000年朝ドラ『オードリー』
『カムカムエヴリバディ』では途中歴代の朝ドラが何度も登場します。
専業主婦の雪衣さんとプー太郎のジョーが朝ドラファンだったのです。
2000年では、ひなたも京都太秦映画村を舞台にした『オードリー』にハマります。
私は大石静さん脚本(自伝に近い?)の『オードリー』をリアルで視聴しており、大好きな朝ドラでした。
当時無名だった堺雅人さん佐々木蔵之介さんがあまりに上手で圧倒されたのを思い出します。つくづく大石静さんは男性新人発掘が上手だと感心します。『ふたりっ子』の内野聖陽さんもそうです。
『オードリー』の主人公は映画に携わる仕事をしながら、朝ドラでは珍しく生涯独身を貫く姿がひなたとだぶると紹介されました。
2人目の主人公るい
るいを演じたのは深津絵里さん。
6~7歳のるいが母に向かって「I hate you.」と宣言する姿があまりに衝撃で、私はその後大人になったるいに感情移入できませんでした。
子どもの頃、るいはおじいちゃんに「しいたけが嫌いってのは英語で何と言うんや。」と聞かれて、「I hate mushroom.」と答えます。
英語苦手な私でも、なぜここで「I don't like mushroom.」と言わずに、「hate=嫌悪」という単語を使うのだろうか…と疑問だったのですが、これは後の「I hate you.」に繋がる伏線だったのですね。
演技達者な深津絵里さんでしたが、40代の深津絵里さんが18歳を演じるには無理があった。
少なくとも叔父を演じる村上虹郎さん(25歳)とのツーショットは苦しかった。
せめてそのあたりは「回想シーン」のようなモノクロ映像にすればよかったのになと思います。私個人の感想です。
村上虹郎さん演じる勇ちゃんの晩年はお父さんの村上淳さんかなと予想していたのですが、目黒祐樹さんでした。ぴったりでした。
奥様雪衣さん役の多岐川裕美さん(朝ドラ初出演だそうです)もすごくよかったね。
るいの初恋
ね~~~。
るいの初恋の人、片桐さんはどうなったの?
片桐さんだけ伏線回収しなかったよね。
わざわざ多忙な風間俊介さんを起用しているのに。
噛ませ犬?
るいの旦那様ジョー
るいの旦那様ジョーは、トランペットが吹けなくなってからは長いことプー太郎でした。
回転焼屋さんを営むるいのヒモでした。
で、突然ピアニストになるのです。
いや、絶対に無理やろ~~~!
せめて何十年ものプー太郎時代に、夜のクラブでジャズピアノ弾いているくらいの伏線が欲しかった💦
1人目の主人公安子
娘時代の安子を演じた上白石萌音さんが好演しただけに、晩年の森山良子さんと繋がらなかったというのはあります。
ネットでは宮崎美子さん希望という声が多かったもんね。
森山良子さんのお父様(サンフランシスコ生まれの日系人ミュージシャン)がルイ・アームストロングと親交があったとか、主題歌『アルデバラン』の作詞作曲が森山直太朗さんであるとか、そういった繋がりが伏線になっていたとは思いますが。
せっかくだから、深津絵里さんが「サニーサイドオブザストリート」を熱唱する時に、後半は森山良子さんも一緒に歌ってほしかったな。
最後100歳になった安子の後ろ姿が素敵でした。
安子の家、好きだな。
ミニマムな家を目指しているけど、私はやはり雑貨がたくさんあるカントリースタイルが好きです。
総評
通常であれば、半年間の放送であるNHK朝ドラ。
コロナの影響で、2020年前半期『エール』から、毎回ずれ込み、『カムカムエヴリバディ』は5か月ちょっとの期間で100年の物語を放送しました。
6か月まるまる放送することができれば、もう少しゆっくりと伏線回収できたのでしょうか。
るい編をもっとタイトにして(片桐さん物語とか省いて)最後の回収にせめて2週間は欲しかったと思います。
でも面白かった。
良いドラマでした。
丁寧な丁寧な物語でした。
城田優さんのナレーション「A long time ago…」で始まった『カムカムエヴリバディ』
なぜ時々英語のナレーションが入るのかと疑問でしたが、そう、これは半年近くかけての英語会話講座であり、『カムカムエヴリバディ』の100年の家族物語はそのテキストだったのです。
英語台詞の時に入る画面字幕が白で、背景が白っぽいとすごく見えにくかったのが残念です。
大阪制作の朝ドラ
『べっぴんさん』『わろてんか』『まんぷく』『スカーレット』など下半期の大阪制作の朝ドラは「尻つぼみ」になり、最後はダラダラと引き延ばしているストーリーになることが多かったです。
私は『スカーレット』も『おちょやん』も途中視聴するのがつまらなくなったのですが、それでもなぜか終わってみると心に残っていることが多くて。
『スカーレット』の戸田恵梨香&松下洸平夫婦の物語はとてもよかったし(実生活では林遣都さんと大島優子さんが結婚するしw)、主人公アゲアゲが少なかったのも好感もてました。
『おちょやん』の紫のバラの人の正体が宮澤エマさんだという伏線回収も見事でした。
昔、NHK朝ドラというのは、働いていない主婦や定年後の老夫婦が視聴しているというイメージで、なんとなく下に観られていました。
今はネット配信などが進んで、若い方が視聴後ツイッターで発信したりしてトレンド入りになることがしょっちゅうです。
来期からは『ちむどんどん』
夜のBS放送がなくなるのかな?
時代はネット配信主流だからね。