先日西園フミコさんのエッセイ漫画『ゴミ屋敷住人の祖父母を介護した話』をブログ記事にさせていただきました。
西園さんとそのお母様が、祖父母(お母様にとっては義父母)の家を片づけ、介護を担うのです。
御祖父母をディサービスに通わせようと画策しますが、御祖父母様はそれを断固拒否し、最後は無理やり連れていきます。
その格闘に四苦八苦していた西園さんとお母様ですが、実はお母様自身も「将来はディに通ったり、施設に入所するのは嫌だ。」と言います。
決して「陽キャ」ではないお母様曰く⤵
「外出も入浴も億劫。しかも知らないお年寄りと一緒に体操したり工作したり…。そういうのが楽しい人はいいけど、自分も将来は(ディや施設には)行きたくない。」
そんなお母様も、御祖父母様(とくに御祖母様)のシモの世話を経験し、気持ちが変わります。
「私がシモの始末を自分でできなくなったら、施設に入れていいからね。」と。
この台詞、ちょっと泣けたな。
私は「施設のスタッフさんはプロだから、シモの始末は大丈夫でしょう!」…という考えではありません。
私自身、母のシモの世話をして、同性で実の母親だったこともあり、シモの世話そのものはそれほど大変ではありませんでした。
でも、母のトイレの介助は、「汚れ」よりその「重労働」に辟易しました。
車椅子からトイレの便座への移動が大変だったのです。
きちんと研修を経て資格をもっていらっしゃるプロの方であれば、その力の入れ加減を考慮できるのでしょうけど。
それでも身体を痛めるスタッフさんが多いと聞きます。
私は、介護スタッフさんだから、シモの世話をお願いしても大丈夫!という気持ちは、まったくありませんが、身体が思うように動けなくなったら、自分を施設に入れてほしいと、認知が始まる前に、60代の今のうちに、子どもたちにきちんと伝えてあります。
施設入所、それ以前のディサービス、これは私はきっとそれほど嫌ではない(笑)
体操や手芸、工作などの娯楽好きだし。
初対面であろうと、おなじみさんであろうと、おしゃべりコミュニケーション大好きだし。
自宅の小さなお風呂は嫌い、できれば大浴場に入りたいし。温泉の施設もあるってよ。
スポーツジムに通えなくなったら、私は喜んでディサービスに行くよ!
私が以前読んだ松浦晋也氏の著書『母さん、ごめん。2』に共感を覚える一文、何度も紹介させていただいていますが。
現在65歳以上で、年金受給者に達した政治家の方全員に「あなたは、近い将来、排便後の自分のお尻を拭くかもしれない介護スタッフに、一体いくらの給料を払うべきと考えますか」と質問をしてみたい。
松浦晋也さんのお母様は昨年末に亡くなったと「X」で報告されていました。
介護を担う業界の方々へ、今も私は感謝の気持ちでいっぱいです。
どうか十分な報酬がいきわたりますように。