『麒麟がくる』第10回の視聴率は16.5%と前回より大きく伸びました。
これは同じ時期の『真田丸』と同レベルです。
ただ再三申し上げていますが、今の時代は視聴率というのはアテになりません。
私もBSで早麒麟してるので、視聴率upの貢献はしていません。
録画で観てらっしゃる方も大勢いらっしゃると思います。
まだ『麒麟がくる』第10回の録画を観ていらっしゃらない方、このブログにはネタバレが多くありますので、ご注意くださいませ。
目次
- 第10回「ひとりぼっちの若君」あらすじ
- 駒の思い
- 虎の側で暮らす猫
- 信長と再会した光秀
- MVPは竹千代を演じた岩田琉聖くんにあげたい
- 天の与えた順序
- 歴史の真実はわからない~逸話だらけ
- 本能寺の変は、どの説を採用?
第10回「ひとりぼっちの若君」あらすじ
では『麒麟がくる』第10回「ひとりぼっちの若君」のあらすじから。
京の駒は自分の命の恩人が明智ゆかりの方だと知る。尾張では織田信弘と松平竹千代の人質交換の話がすすんでいるため、それを探るべく、また光秀は尾張へと出向き、帰蝶を交えて初めて信長とじっくり話すのだった。
駒の思い
駒の命の恩人があっさりとタネ明かしされました。
番組が始まってまだ2か月。
もっとひっぱるのかと予想していましたが、このくらいのタネ明かしはストレスがたまらないので、ちょうどいいと思います。
光秀の父、光綱には語りを担当している市川海老蔵さんに演じてほしいと強く願っているのですが、光綱の回想シーンは出てきますかね?
駒の場面は衣装といい、出生の秘密といい、韓国ドラマの時代劇みたい。
駒の京でのシーンは番組冒頭から15分。
これ、まるっといらないんだけどな~と私は思っていました。
私と同じ考えの視聴者の方もけっこういるらしく「駒って必要かな?」「架空の人物に時間かけすぎ」などの声があがっています。
そうかと思えば「駒の場面が大好き」「架空の物語が大河の歴史に彩りを添える」といった意見も多く見受けられます。
いろいろな意見がありますよね、そりゃ。
母は駒を演じる門脇麦ちゃんを見て「とても整った美人さんねぇ。」と惚れ惚れと言っていました。
虎の側で暮らす猫
光秀は叔父の光安と共に、斎藤道三に呼び出されます。
斎藤道三は言います。
「織田信広が今川に捕らえられた。信広と竹千代の人質交換の話がすすんでいる。幼いとはいえ、松平の嫡男竹千代を今川に渡せば、三河は今川に支配されたも同然。そうなれば三河の隣国尾張は、虎の側で暮らす猫のようなものであろう。」
え?なんですって?
尾張が猫!?
道三は続けます。
「我らは、猫を守るために虎と戦うことになる。それってどうよ?」と光秀に意見を求めます。
求めたあげくに「さっさと尾張に様子見に行ってこんか~い。」と命令します。
光秀はこのずっと先、信長にパワハラを受けることになるのですが、この若き日にすでに斎藤道三にパワハラを受けていたのですねぇ。
信長と再会した光秀
光秀は帰蝶に味噌を届けるのを口実に、菊丸とともに尾張の那古野城に入ります。
鉄砲について明確な知識を披露した光秀は、信長に気に入られた様子です。
『麒麟がくる』第5回は、「伊平次を探せ」ということで、私はこれまでの全10回の中で1番好きではない話だったのですが、この回で学んだ鉄砲の物語が今回回収されました。
鉄砲を前に生き生きと説明する光秀、そしてそれに喰いつく信長。
良い場面じゃないですか!
ここは今回のベストシーンに選びたい!信長は今回もまたMVPだ!・・・とその時は思っていた私です。
でもそれ以上に素晴らしいシーンが、素晴らしい演者がこの後待っていたのです。
MVPは竹千代を演じた岩田琉聖くんにあげたい
信長は竹千代と信広の人質交換について竹千代に意見を求めます。
幼き竹千代が信長に淡々と訴えます。
「今川は敵です。いずれ討つべきと思うております。しかしその敵の顔を見たことがありません。懐に入り見てみたいと思います。敵を討つには敵を知れと申します。信長様がお迷いなら私はどちらでもかまいません。」
岩田琉聖くん!
ただでさえ長い長い台詞を素晴らしい演技で伝えてくれました。
可愛らしいお顔で言うその恐ろしい台詞に鳥肌がたちました。
『テセウスの船』の子役柴崎楓雅くんと共にアカデミー賞あげたいよ!!!
天の与えた順序
信長は自他ともに認める「変わり者」です。
そのヘンテコリンな性格は妻の帰蝶でさえもちょっと案じています。ましてや母である土田御前は心配しています。
信長よりも弟の信勝を溺愛する母の土田御前は「家を継がせるのは信勝の方がいい」と信秀に提案します。
信秀はその提案を却下します。
「物事には天の与えた順序というものがある。それを変えれば無理が生じ、よからぬことが起こる。そなた(土田御前)から生まれた最初の子は信長じゃ。順序は変えられぬ。」
物事には天の与えた順序がある。
これは信秀の父、信定が言った言葉だとか。
この会話を那古野城にいた幼き竹千代が聞いていたわけではありませんが、もしかしたら、何かの折に信秀は竹千代に話していたのでしょうか。
だって、これから何十年も後。
時代は江戸幕府に変わっていた。
家康に成長していた竹千代は、嫁であるお江が溺愛する二男の国松ではなく、乳母のお福(春日局)の直訴を受け入れ、長男の竹千代(家光)を三代将軍にするのです。
幼き竹千代(家康)は「そっかぁ~。物事には天の与えた順序があるのかぁ。だからどんなにヘンテコな性格でも長男が世継ぎになるべきなんだね!これから何十年先もずっと覚えておこっと!」なんて思ったかも。
歴史の真実はわからない~逸話だらけ
ちなみにこの春日局の家康への直談判は逸話という説あります。
ついでにいうと、家光の「光」は光秀の「光」。名前を決めるにあたって、明智光秀の重臣である斎藤利三の娘である春日局の働きかけがあった?まさかね。
え?もひとつ逸話。家光は、徳川家康とお福(春日局)の子供だったって?
う~ん、逸話だらけだねぇ(笑)
本能寺の変は、どの説を採用?
本能寺の変はそれこそわからないことだらけで、いろいろな説を考えると歴史ロマンが広がります。
『麒麟がくる』はやたら幼き日の竹千代をクローズアップさせていますが、もしかしたら本能寺の変は、光秀と家康との共謀説を採用するのでしょうか?
染谷信長があまりに愛くるしく、その日がくるのがとても怖いのです。