『麒麟がくる』第20回「家康への文」の視聴率は15.3%でした。
安定していますね。
まぁ、他にドラマほとんどやってないし。
そんな『麒麟がくる』も来週桶狭間で戦った後、しばらくお休みです。
目次
『麒麟がくる』第20回「家康への文」のあらすじ
越前での貧乏暮らしをしている光秀ご一行。織田と今川の不穏な動きを察知した光秀は松平元康(竹千代)を思い出し、一計を案じる。今川の人質状態である元康は母からの手紙を受け取り、自分の進むべき道は織田か今川かを考えるのであった。
松平元康
元康は16歳で結婚していた
ドラマは今、永禄3(1560)年。
この時、松平元康(後の徳川家康)は17歳。2月生まれだとして数えなら18歳?
だとすれば、若くして関口義弘の娘(後の築山殿)と結婚していた元康には、この時点で妻がいて、長男信康がすでに誕生していたはず。
なのに、なぜ駒といちゃいちゃしているのだ~!
あ、失礼。私は築山殿贔屓なので。
徳川家康が身分の低い側室を好んだのは、最初の正室築山殿が自分より身分が高くそれを鼻にかけていたのに辟易していたから・・・との逸話はわりといろいろな物語で採用されてますね。
松平家は今川家にいいように使われていた?
大久保彦左衛門忠教が描いた『三河物語』によると。
「竹千代君(後の徳川家康)は7歳から19歳まで駿府に引きつけられていた。今川殿は1年に5度や3度は、駿府(今川)から尾張(織田)へ戦いをしかけ、竹千代君の衆に先駆けをせよと言ってくる。今川殿は竹千代殿の譜代のものをみな殺してしまえば、竹千代殿を岡崎へ帰さないでもすむであろうと考えられてのことか、ここかしこの戦いに先駆けをさせて、多くの人を殺した。」
松平家の家臣団結
この松平家苦難の時代に、松平の家臣がよく団結していたのは大きな力でした。
のちに家康が天下の覇者になることができたのも、この家臣たちの強固な団結力があったからかもしれないと思うのです。
その家臣団の組織、このドラマの時点では幼少から人質となっていた元康には家臣を統率する才略はなかったかもしれません。
だとすると、父祖以来の長い主従関係であったほかに、今川と織田の二大勢力にはさまれた土豪の存続する道として、家臣たちの忍耐強い団結があったと推測します。
「織田につき、今川を討ち、再び、三河を三河のものにしていただきとうございます。どうか!」と力説していた菊丸は、そんな家臣たちの気持ちの代弁であったのではないかと思うのです。
元康が人質から解き放たれる時が近づいてきた
元康は今川から織田攻めへの先鋒を命ぜられて、熱田の南方二里(8km)ほどにある大高城(名古屋市緑区)を守る
どちらかといえば庶民派のお顔だと思っていたのですが、甲冑姿の風間俊介さん、いいですね。
『西郷どん』の橋本左内もよかったけど、今回の徳川家康役、まさにMVP!
『おんな城主 直虎』の元康(阿部サダヲ氏演)だと、「そうだ!これを機に織田派に寝返っちゃお!」みたいなノリで、岡崎城に入城するのですが、風間元康はいろいろな人の助言や願いを胸に、自分の進むべき道を決めるようですよ。
光秀の思い
すみません、明智十兵衛光秀が主役なのですが、徳川家康について熱く語りすぎました。
津川雅彦さん演じた徳川家康は、憎ったらしいオヤジそのものでしたが(それだけ上手いということでしょう)、幼少期から風間俊介さんまで、今回のなんとも愛らしく魅力的な好青年家康に、心もっていかれますね。
仕官がうまくいかない
光秀は越前で蹴鞠を楽しむ朝倉義景を見て「蹴鞠?何が蹴鞠じゃ。」と苦々しい顔をしています。
仕官の話がなかなかうまくいかないようです。
手をこまねいているだけではありません。
熱田宮での密談
熱田宮で松平元康の母(於大の方)と伯父水野信元を織田信長に引き合わせるにあたって、光秀は影で一役かったようですよ。
水野信元、松平と織田が手を組むにあたって、大きな役割をはたすわけですが、彼はこの16年後に非業の死を遂げます。
ここのところ『麒麟がくる』ではやるかな?
やらないよね。
斎藤義龍でさえナレ死だもんね。
「尾張の織田信長が大一番の戦に向かっておるのに、自分はこの国で何をしておる!?」とイラついていた光秀ですが。
「察しはつくがな。」と信長は、この熱田での密談の立役者が誰なのかわかっているようですよ。
遠くのことに絶えず気を配れ
光秀が子供たちに教えていた論語。
「はるか先のこと、遠くのことを絶えず気を配れば、身近にあるものを上手に収めることができる。」
これこそ、光秀が本能寺の変から竹千代君が江戸幕府を開くまでの道を見据えての(いや、そこまでは無理だろ)思いなのかもしれません。
いつの日か戦のない平和な国になるために、竹千代君よ、ここは今川ではなく織田に入られよ。
華陽院と於大の方
すみません、ここまでで2000文字超えているのですが、最後にひとつ。
真野響子さん演じる
石川さゆりさんもそうですが、声に艶があり、凛としたお姿が心うつではありませんか。
これから先に出番はあまりないかもしれません。
それだけに印象深かったおふたりでした。