NHKBSにて、お正月の特別ドラマとして放送された「アイドル誕生 輝け昭和歌謡」
私は本放送ではなく、数日後のNHKオンデマンドで視聴しました。
舞台は1970年代の芸能界。
まさに私世代にドンピシャ!
この先、ネタバレあります。
主人公は作詞家阿久悠氏です。そのライバルに音楽プロデューサー酒井政利氏。
ナビゲーター的存在が、作曲家の都倉俊一氏。
天地真理、南沙織から始まって、森昌子、桜田淳子、山口百恵、ピンクレディー…
懐かしいアイドルたち。
日本テレビの番組「スター誕生」で桜田淳子が最高点を叩きだし、決戦大会では25社という番組史上最もたくさんのスカウト社が名乗りをあげたとか、ピンクレディーには数社しか名乗りがなかったとか、当時小学生~中学生だった私の記憶にも残っているとおりのドラマストーリーでした。
森昌子が抜群の歌唱力で、桜田淳子は明るいキャラクターのまんま、デビューを決めた頃、山口百恵は横須賀の自宅で「おかあさんを楽にするから。」と応募はがきを書いていた。
高校生の頃、友人が「阿久悠って、山口百恵のこと嫌いで、絶対に歌を提供しないんだって。」と言っていたのを思い出します。
彼女は淳子派で、アンチ百恵でした。
百恵派の私は「へぇ~」と驚いたのですが、ドラマによるとそれは違って、阿久悠は山口百恵の歌を作ろうにも作らせてもらえなかったようです。
その悔しさが原動力となり、次々とヒット曲を飛ばし、後にピンクレディーを生み出します。
ピンクレディー誕生秘話も面白かった。キャンディーズにはとてもかなわないと全く違う路線に変更したのだそうです。
CBSソニーの酒井政利は山口百恵の今までにない魅力に目をつけ、素朴さでもなく歌唱力でもなく明るさでもなくミニスカートでもなく、独特の路線で売り出していきます。
ピンクレディーはデビュー後すぐに売れたもののの、睡眠時間すらないような謀殺的なスケジュールの中でレコード大賞を受賞し、山口百恵は自らもプロデュースに参加し人気絶頂の中、わずか7年の芸能生活にピリオドを打つわけですが、ドラマはその少し前までを丁寧に描いてゆきます。
アイドルを演じられている皆さんは、実在の人物によく似せて(メークも雰囲気も)違和感なく楽しめました。
阿久悠さんは2007年で癌で亡くなられ、酒井政利さんは2021年に心不全のため亡くなっています。
私は桜田淳子さんも好きでした。
この日本のどこかで幸せに暮らされていますように。