毎週日曜日の朝、大河ドラマアンコールの『黄金の日日』を楽しんでいます。
今は元亀元(1570)年。
主人公の助左と石川五右衛門、杉谷善住坊の3人の青春群像が好きです。
目次
杉谷善住坊
杉谷善住坊という人物の知名度を飛躍的にあげたのは、1978年に放送された『黄金の日日』に他なりません。
私はゲームをしませんが、『信長の野望』シリーズでも登場していますから、若い方はそちらの方で知った方も多いのかも。
出生
杉谷善住坊は実在の人物であろうと思われますが、生年は不詳。
甲賀五十三家の1つである杉谷家出身の忍者とも、伊勢国菰野の杉谷城の城主とも、あるいは雑賀衆、根来衆、賞金稼ぎ、猟師ともいわれています。
『黄金の日日』では、今井(宗久)の鉄砲鍛冶師でありながら、射撃の名手という設定です。
信長狙撃
信長は、越前朝倉攻めの途中で浅井長政に挟撃され一時京都に逃れます。
ここは『麒麟がくる』でもやっています。
織田信長、その翌月に岐阜へ戻ります。
善住坊は、伊勢方面へ抜けるため近江国の千草超え(千種街道)を通過していた信長を狙撃するのです。
2発銃撃したとされますが、信長はかすり傷を受けただけでした。
暗殺失敗です。
杉谷善住坊による信長狙撃事件は元亀元(1570)年、5月19日。451年前の今日です。
ドラマ『黄金の日日』では5月20日になっていましたが、Wikipediaや他の情報によると5月19日です。
無惨な最期
信長は2日後に無事に岐阜に戻りますが、徹底した犯人探しが行われます。
善住坊は逃亡生活を送りますが、天正元(1973)年に捕縛され、鋸引きの刑に処されます。
『フロイス日本史』によると「ある仏僧が立ったまま生き埋めにされ小さなノコギリで首を切断された」と記されています。
1978年大河ドラマ『黄金の日日』で放送されたその処刑シーンは、あまりに残酷で、大河ドラマ歴史上の中でも、1位2位を争うとも。
他にも残酷な場面いろいろあったと思うけどな。
私の記憶の中でも『風と雲と虹と』とか、最近では『おんな城主 直虎』とか。
hiro-beans-attack-no1.hatenablog.com
信長暗殺の理由
なぜ善住坊は信長を狙撃しようとしたのでしょうか。
信長への個人的な怨恨とも、鉄砲名人の腕試しとも。
『黄金の日日』では六角氏依頼説を採用しており、善住坊は相手が織田信長だとは知らずに狙撃したという設定になっていました。
川谷拓三さんが演じた善住坊
杉谷善住坊は彼の代表作となり、鉄砲の名手ながら素朴で愛嬌のある人柄とのギャップが魅力的で、放送中は助命嘆願の声が殺到したそうです。
史実を曲げるわけにもいかなかったものの、狙撃事件から処刑まで、ずいぶんと長かった記憶があります。(史実では3年?)
脚本家の大石静氏は『黄金の日日』の大ファンであり(同じく三谷幸喜さんも『黄金の日日』ファンであると公言してらっしゃいます) 大河ドラマ『功名が辻』で、信長狙撃の場面で杉谷善住坊を登場させています。
大石氏は、川谷拓三さんの息子である川谷貴を杉谷善住坊役に起用することを希望したのですが、川谷貴が大麻所持の逮捕歴があるため、叶わなかったという逸話があります。
次回の『黄金の日日』
来週はいよいよ、主人公助左が、杉谷善住坊、石川五右衛門と共に、ルソン島へ漂流します。
ここらあたりの物語はもちろん創作なわけですが、今後の展開に大きく影響するわけで、目が離せません。
『青天を衝け』についてブログで語りたいな~と思うのですが、どうも『黄金の日日』にばかり気持ちが傾いています(;'∀')
ついでに今は月曜日の夜にBS12トゥエルビで『ふたりっ子』も再放送されていて、こちらもおもしろいですよ。