NHK朝ドラ『虎に翼』が面白すぎて、ついついブログに感想を綴りたくなります。
寅子のモデル三淵嘉子さんの父親、武藤貞雄さんは、台湾銀行にお勤めでしたが、逮捕歴があるという史実は確認できていません。おそらくドラマのフィクションでしょう。
ドラマの「共亜事件」から連想されるのは史実「帝人事件」かと思われます。
私はドラマのネタバレは存じませんが、史実がネタバレとなる可能性があります。
ご注意ください。
目次
帝人事件って何?
帝人事件とは、のちに内閣総辞職にまで発展する昭和初期の大事件で、大蔵省の官僚や現役大臣など、16人が逮捕されました。
斎藤実内閣
斎藤実は海軍のボスでしたが、穏健な人物で、よく人の話しを聞く人です。
しかし、人の話をよく聞く、国を挙げてみんなで協力する…というのは、なかなか結論が出ない。斎藤実内閣は対応が遅い、スローモーションのような内閣です。
そんな斎藤実内閣は、いろいろな出来事を巻き起こします。
日満議定書の締結(満州国の建国をさらに確実にするための既成事実)、国際連盟脱退(国際孤立化の第1歩)、停戦協定(日中両軍間に締結された)、満州国帝政(
受験生の方は「定・連・停・帝・帝」と覚えましょうね。
昭和9(1934)年には、帝国人絹株式会社の株式売買をめぐる汚職事件なんてのもありましたね。
『虎に翼』第20回での優三さんの台詞
4月26日放送の『虎に翼』では、父親の逮捕に伴い、寅子の自宅に検察が押しかけます。
家族が混乱する中での、書生の優三(仲野太賀氏演)の台詞がいいのです。
寅子の家に土足で上がり込もうとする検察に対し、「靴だけはお脱ぎいただきたい。どの部屋でもすべてご案内いたしますので。」と毅然とした態度を見せるのです。
「靴をお脱ぎいただけませんか?」ではなく、「お脱ぎいただきたい。」という凛とした言葉。
いつも頼りない優三さんのこの凛とした台詞が私の心に突き刺さったわけですが、同じように感じた視聴者の方は多かったようで、ネットで話題になっていました。
女性の社会進出を描いていると思われがちな『虎に翼』ですが、従来の朝ドラとはまた違う魅力があると感じます。
男性陣にもファンが多いようです。