先月、名古屋から従姉が遊びに来てくれました。
母に会いに来てくれたのです。
母が元気なうちに会えてよかったです。
その時にお土産をいただきました。
「宣長おかき」だそうです。
名古屋のお土産ではなく、三重のお菓子ですね。
本居宣長は、伊勢の国、松坂の人です。
本居宣長は木綿商の家に生まれましたが、少年の頃から読書を好み、長じて医を業とし、その傍ら日本の古典を研究し、不滅の業績をあげました。
『源氏物語』の本質は、「物のあわれ」を知ることにあるとする物語論を始めとする業績の数々は、200年後の今も高く評価されています。
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■宣長の歌■
しき嶋のやまとこころを人とはば 朝日ににほふ山さくら花
宣長は、山桜をこよなく愛しました。
またさやさやと鳴る鈴の音に、研究の手をしばし休め聞き入りました。
生まれ育った伊勢の国を、「土こえて、稲いとよく、たなつ物(穀物)も畑つ物も、大かた皆よし」と賛美しました。
生きていることの喜び、驚き、四季の移ろいへの詠嘆、ご飯を食べられることへの感謝、学ぶ歓び、日々のすべてが宣長にとっては感動でした。
そしてまた宣長は、日本人の心の本質を、そのような感動を素直に表す心を見出したのです。
35年の歳月をかけた『古事記』の研究所『古事記伝』を完成させたのは亡くなる数年前のことでした。
享和元(1801)年9月29日に71歳で亡くなります。
222年前の今日です。
8月は、従姉だけでなく、母に会いに、甥っ子たち(母にとっては孫)もたくさん来てくれました。
その時は母も元気で、彼らが帰る時には「え~、帰っちゃうのぉ。」とおどけて言ってたっけ。