近藤勇を主人公として描き、熱烈なファンを獲得した2004年大河ドラマ『新選組!』
近藤勇の死で終わった大河ドラマのいわば「続編」として、その盟友である土方歳三にとっての新政府軍との戦いの結末を、三谷幸喜氏がオリジナルで描いたのが『新鮮組‼ 土方歳三 最期の一日』です。
2006年1月3日の放送でした。
佐幕に生き佐幕に殉じた”最後の武士”、土方歳三。
しかし土方は巷間言われているような時代に取り残された旧体制の男ではなく、戊辰戦争のプロセスで銃と大砲を主力とする近代戦法を吸収した、フランスの軍人も賞讃する天性の軍人でした。
『鎌倉殿の13人』が放送するのに先駆けて、今年1月4日の深夜に『新鮮組‼ 土方歳三 最期の一日』が再放送されました。
私は2004年の大河ドラマも2006年の続編も、リアルタイムでは観ていません。
目次
榎本武揚の夢
ワインを飲みながら、サンドウイッチを食べながら、土方歳三と榎本武揚は語り合います。
オランダ留学の経験がある榎本武揚は夢を語るのです。
「見たまえ、この豊かな土地を!私はこの地を見た時、ここなら新しい国を生み出せるに違いないと思った。我ら自身の手で。」
「この蝦夷地で牛を飼う。何万頭もの牛だ。そしてバターやチーズを作るんだ。この地に牧場を作り、農業や牧畜を盛んにして豊かにする。」
土方歳三の最期
土方は「死」を覚悟で、戦場に向かいます。
その時に榎本武揚に言います。
「アンタこそ生き残ってくれ。そして新しい国を作るんだ。開拓するんだ。そして何万頭もの牛を飼って、チーズを作れ。」
こうして土方歳三は最期を迎えます。
明治2(1869)年5月11日。153年前の今日です。
榎本武揚はその数年後、北海道開拓に励むことになります。
気になるキャスト
『新選組‼ 土方歳三 最期の一日』は2006年放送のドラマです。
16年前のドラマで気になる俳優さんが2人いました。
池松壮亮氏
当時14歳の池松壮亮さん。
市村鉄之助を演じました。
カワユス。
市村鉄之助は、土方の命令で遺品を託され、箱館を脱出。無事に土方の指示どおり佐藤彦五郎家に到着します。
その数年後20歳で病死したとも、また1877年の西南戦争に西郷軍として参加したとも。
小橋賢児氏
先日総集編を再放送した『ちゅらさん』では主人公の相手役を務めてらっしゃいました。『ちゅらさん』は総集編がGWに再放送されましたね。
小橋氏は人気絶頂の時に芸能界を去り、現在はクリエィテイブディレクター、音楽イベントプロデューサーです。
昨年の東京パラリンピックの閉会式で「ハーモニアス・カコフォニー」を小橋氏が手掛けられたことで、若い方でも記憶に残っている人は多いかもしれません。
私は東京オリンピックの閉会式より、このパラリンピックの閉会式が素晴らしくて心に刻み込まれました。
もちろん、私個人の感想です。
土方歳三のドラマ
この『新選組‼ 土方歳三 最期の一日』は土方歳三と榎本武揚の友情を描いた三谷幸喜氏のロマンが詰まった物語です。
また今年のお正月には土方歳三と坂本龍馬の友情を描いた『幕末相棒伝』もスペシャルドラマで放送されました。
土方と龍馬という、あり得ないバディでしたが、あくまで「空想ドラマ」ということで楽しめましたよ。
大河ドラマの続編、私は『真田丸』の続編も希望していたんだけどな。
大阪夏の陣後に伊達に渡った真田幸村の子女たちの活躍を見たかったのです。