母が亡くなってすぐに、いろいろな手続きに奔走しました。
遺産相続に関しては、預貯金と持ち家であるマンションの名義変更だけです。
財産としての不動産も、もらっても困るような負動産も、一切なし。
住んでいるマンションの名義を母から私に変更するだけ…なのに、私には初めての経験なので戸惑いました。
目次
必要書類
母の本籍地が、生涯で何度か変わっていますので、それらの収集が大変でした。
で、相続関係説明図の作成に時間がかかったのです。
必要書類は以下のとおり
- 固定資産評価証明書…役所で発行してもらった
- 相続関係説明図…法務局で作ってもらった
- 遺産分割協議書…ネットで調べながら、妹に作成してもらった
- 印鑑証明書…相続人全員の分
- 住民票…マンションを相続する私の分
- 登記申請書…法務局のHPからダウンロードできます
- 登録免許税を払うための印紙
登録免許税って何?
税率はケースによって異なります。
相続登記の際に必要な登録免許税の税率は、不動産価格(固定資産税評価額)の0.4%です。ただし、相続人以外の人が遺言によって取得した不動産を登記する場合の税率は2%と定められています。
法務局HPの「相続登記の登録免許税の免税措置について」参照
収入印紙
登録免許税数万円を収入印紙で支払うのですが、実は我が家には10年以上前に亡くなった父の宝箱から、細かい収入印紙がざくざく出てきまして。
「この細かい印紙を登記申請書に貼ってもいいですか?」と法務局の窓口のおじさん(かなり高齢)に聞いたところ、嫌な顔はされましたが、「いいですよ、じゃあこの辺に貼って。」と承諾してもらえました。
残り数万円分の収入印紙は法務局の窓口で購入できます。
枚数制限がなくてよかったね。
父の遺産(?)である収入印紙、捨てるのもためらわれますし、使うことも一般家庭にはそうそうないので、どうしたものかともてあましていましたが、有効活用できてよかったです。
法務局窓口のおじさん
名義変更のために、私は2度法務局に出向きました。いずれも予約が必要でした。
1度めは初めてのチャレンジで、書類を自分なりに持っていったものの、不備がたくさんあり、再度出直したのです。
不備がたくさんあるにも関わらず、窓口のおじさんは(愛想はないけど)丁寧に教えてくれました。
2度めの提出では、登記免許税の計算を手早く、それはそれは手早く、古い電卓を使いマッハのスピードでたたきだしてくれました。
マンションは共有部分などがあり、計算がややこしい…らしい。
窓口のおじさん、かなりの年配者とお見受けしましたが、その計算力の腕前、💻パソコンなどをつかうわけでもないのに、お見事でございました。
大変感動した私は、書類ができあがった時にとても丁寧に御礼を申し上げましたが、おじさんは最後まで愛想がなかった(笑)
おじさんのおかげで、プロに頼まず、自分で名義変更できました。ありがとうございます。
相続登記の申請は義務化される
2024年4月1日から不動産相続登記の申請が義務化されるのは周知のとおり。
相続や遺贈により不動産を取得した相続人に対し、自己のための相続開始があったことを知り、かつ、その所有権を取得したことを知った日から3年以内に所有権の移転の登記(相続登記)の申請をすること.が義務付けられるのです。
2024年4月1日より以前に相続が開始している場合も、3年の猶予期間がありますが、義務化の対象となります。
不動産を相続してもすぐに売却するわけではなければ、遺産分割の話し合いや相続登記を行わないケースが世の中にはたくさんあります。
このとき、相続人でどのように実家を分けるかを口頭のみで決めていることもあるでしょう。
揉め事を避けるためには、相続人間で合意した内容で遺産分割協議書を作成するべきです。
年末年始は家族が集まるタイミングでもありますから、この機会に確認したり手続きについて話し合っておくといいかもしれません。
私の親族の揉め事
昭和42年に亡くなった私の祖父の不動産なども平成半ばまで放置していました。
富山の不動産、私の父はさっさと遺産放棄の手続きをしましたが、残ったふたりの叔父さんたちで揉めてましたよ😓
昭和42年、亡くなる直前に病床の祖父は、三郎叔父さんの耳元で「あの土地はオマエにあげるからな。」と言ったそうです。(三郎叔父さん談)
しかし、平成半ば、遺産の不動産をそれぞれ二郎叔父さん名義と三郎叔父さんの名義に分けた後(田舎なので、不(負)動産がたくさんあった)、二郎叔父さん名義の土地に突然コンビニが建ち賃料が収入として入ってくるようになったのですよ。
それを知った三郎叔父さんが「あの土地は自分の物だ!」と突然異議を申し立てややこしくなり、ふたりの仲は険悪になりましたとさ。
その後二郎叔父さんは亡くなりましたが、その土地がどうなったのか、私は知らない。
義母名義の不動産が放置されている
実は、昨年北海道の義母が亡くなりましたが、義母の名義になっていたほんの少しの不動産が、まだ名義変更されておらず、そのままなのです。
主人がようやく重い腰をあげて「遺産分割協議書」を作成しようとしていますよ。
不動産って、私のような庶民には、自分の持ち家以外、手続きする機会がありません。
母のマンション名義変更はとてもシンプルでしたが、それでも時間がかかりました。