同じ敷地内で、母屋と離れの2軒の家が建っているという環境で、ご主人のご両親と共に過ごしていた友人。
お義母さまが亡くなり、お義父さまが施設暮らしとなって、ご両親の住んでらした家が空き家になりました。
友人は時間をかけて、遺された物を整理しているそうです。
食器などが莫大な量だと苦笑していました。
目次
主人の遺品整理
私の主人も義父が施設に入所したのを機に、実家を建て直すにあたって、大きな家具や膨大な物を処分しました。
叔母や従姉妹たちに手伝ってもらい、数日間で片づけを終えたものの、主人はほとんどの物を廃棄してしまったことが悔やまれるといいます。
サバサバ系体育会系の従姉が「はい、これもゴミ!」と処分している横で主人は「あ、母さんの服が…」と内心泣いていたのでしょう。
私はその潔い整理ができる従姉は立派だと思っています。男性の方が親の物を捨てられないと聞きますが、主人にも当てはまります。
遺品整理士という仕事
世の中には、「遺品整理士」という仕事があります。
国家資格ではなく、一般社団法人遺品整理士認定協会が認定する民間資格です。
2023年の吉高由里子さん主演のドラマ『星降る夜に』で北村匠海さんが遺品整理士の役でした。
NHK『仕事の流儀』
2018年のNHK『仕事の流儀』で遺品整理士の仕事を紹介していましたので、再度視聴しました。
遺品整理士の横尾さんは、ご自身のご祖母様が入浴中に亡くなりその遺品整理にお母様が苦労していたのを見たのをきっかけに、遺品整理士となり現在の遺品整理の会社を立ち上げました。
横尾さんが手がけるお仕事でも入浴中に亡くなった方は多いようで、番組でも入浴中に亡くなったお母様の遺品整理を依頼した女性が涙ながらに立ち会っていました。
私のジム友さんも数か月前にお義姉様を入浴中のヒートショックで亡くされました。いつもはご主人の後に入浴するのに、虫の知らせ?「今日は私が先に入る」とお風呂に入ったのです。胸騒ぎがしたのか、ご主人は何度も声をかけて返事を確認していましたが、最後に返事をもらって5分後、浴槽で亡くなっていたそうです。
遺品整理では、親子関係が良くなかったのか、遺族が立ち会わない場合もあるそうです。
番組では、20年も会っていなかった父親の遺品整理に立ち会った息子さんの姿もありました。
スパルタだったお父様(格闘技で有段者だったそうで💦)は木刀でよく息子さんを叱ったそうです。
しかし息子さんは、その木刀は処分を希望せず持ち帰られました。
遺品の行方
現場では遺品を極力「廃棄物」にしないよう努力しているそうです。
家電製品などリサイクルできる物は買取り、その分作業費を値下げする。
リサイクル品として売れないものの、まだ使える物は依頼者の同意を得て、高齢者などに寄付する。
こうしてまた遺品を利用してもらえるというのは、依頼者がとても喜んでくれるそうです。
その気持ち、よくわかります。
お金にならなくても、親が使っていた物を誰かに喜んで使ってもらえるなら、嬉しいじゃないですか。
突然の孤独死の場合、家中に異臭が立ち込め、壮絶な現場もあるそうです。
番組の横尾さんは元ラガーマンで多少ストイックな性格がこの仕事には向いているといいます。
1日で辞めていく新人さんもいるそうで。
「私には無理!」と思われた方もいらっしゃるでしょう。
「遺品整理士」は、とても大変であり大切な仕事。
あらためて考えさせられました。