NHK朝ドラ『ばけばけ』、あいかわらず面白い。
トキが結婚して貧乏から脱してもまだなお問題山積みで、これからいろいろなことが起こります。
私はこの先の『ばけばけ』のネタバレは存じません。しかし今日の記事は史実について書いており、それがドラマのネタバレに繋がることがありますので、ご注意ください。
目次
識字率
先週は、新聞記事がきっかけとなりおトキちゃんとサワちゃんの関係が修復。
ヘブン先生の日常を書いた記事が大人気のようですが、この頃庶民はそんなに新聞を読んでいたのでしょうか。

ドラマでヘブン先生が来日した1890年頃の識字率はどのくらいだったのでしょうか。
明治時代、日本の2人に1人は自分の名前すら書けなかったといいます。
江戸時代末期の日本人の8割以上は農民だったため、「普通の日本人」の識字能力を知るためには、農民についてのデータが欠かせません。
しかし、多くの研究者も認めるように、江戸時代はもちろん明治時代に入っても、農民の識字率に関する資料は極めて少ないのです。
わずかな資料の中から、たとえば明治14(1881)年、長野県の北安曇郡常盤村(現大町市)にて15歳以上の男子882人を対象に行われた調査では「証書類」を自分で書けるものはわずか4.4%、社会の動きを知るために必要な「公布達」や「新聞論説」を読めるものに至っては1.7%しかいなかったといいます。
同時期の明治23(1890)年前後におこなわれた、当時の文部省が全国の数県で「自署率」(自分の名前が書けるかどうか)の調査では、近江商人の本拠地であり、調査の対象となった県ではもっとも識字率が高い滋賀県の男性では90%近くが自分の名前を書けましたが、女性では50%前後しかいません。「明治期滋賀県における自署率調査」八鍬友広
『ばけばけ』の舞台と同じ中国地方の岡山県の数値が男子50~60%、女子の30%前後が自分の名前を書けた」というのが全国平均に近かったのではないかと推測されます。「識字能力・識字率の歴史的推移――日本の経験」斉藤泰雄
中国地方は何県と何県でしょうか。鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県の5県ですよ。
明治時代の新聞購読率は
日本最初の日刊紙『横浜毎日新聞』が創刊されたのは明治4(1871)年。
『ばけばけ』の舞台、明治時代の松江の新聞購読率がどのくらいなのかはわかりませんが、岡山の明治12(1879)年に第1号発行の『三陽新報』(現在の山陽新聞の前身)の例だと明治10年代の新聞代は1か月の新聞購読料が約32銭であり、当時の警察官の初任給が4円程度であると考えると32銭はその8%にあたる高額なものでした。
『ばけばけ』のサワちゃんは非正規の代用教員で、お給料は4円だという台詞がありました。庄田多吉は英語教員になると月給25円だそうですね。
日露戦争が始まると戦況ニュースに関心が高まり、新聞の購読者が増えたといわれています。 サワちゃんは新聞を購読していません。
それは新聞が自分の給料を考えるととても高価だったからでしょう。
庄田多吉のモデル
先週の『ばけばけ』は見ていて幸せな気持ちになれましたし、ハラハラもしました。
庄田多吉(濱正悟さん演)とサワちゃんがいい感じになりそうで、わくわくしましたが、今後どうなることやら…😓
庄田多吉のモデルは本庄太一であろうと推測され、松江歴史館の公式X(旧:Twitter)が、「本庄は雑貨町出身で、東京高等師範学校教授や長野県立松本中学校長を歴任し活躍します。のちに本庄は雑貨小学校(1873年創立の松江最古の小学校)初の女性教員を妻にします。」という情報をポストしています。
おそらくこの史実に基づいて、『ばけばけ』では庄田とサワが結婚するまでの物語が描かれるのだろうと期待します。
サワちゃん、自分の気持ちに正直になって!
サワちゃんのモデル
その本庄さんが結婚した初の女性教師は、渡部トミさんですが、サワは渡部さんと松江出身の山脇房子さんがミックスされたキャラクターであると推測されています。
1867年7月に松江の北田町に生まれた山脇さん(旧姓:小倉)は、松江女子師範学校を卒業後、仙台、東京で宣教師や外国人教師から英語を学び、1894年に行政裁判所の評定官をしていた山脇玄さんと結婚しています。
そして、彼女は1903年に夫が設立した女子実脩学校の初代校長となり、1908年には同校を山脇高等女学校(現在の山脇学園中学校・高等学校)に発展させました。
「⻄洋⼈⼥性に負けない⾼い教養とマナーを⾝につけた⽇本⼥性の育成」(山脇学園公式サイトより引用)を目標とし、女性の地位向上、社会活動にも貢献しています。
『ばけばけ』のサワちゃんが将来東京に出て女子教育のために活躍して、トキちゃんが東京で暮らすようになってもずっと交流が続いてくれる展開だと嬉しいです。
サワちゃんが、おナミさんが言ってたように「男性に頼ることなく自分の力であそこ(長屋)から出てくる」が実現しますように!そして、それにプラスアルファ、庄田さんと幸せになれたらいいな。
私は若い頃、山脇房子氏の子孫だという方と一緒の職場で働いていました。
あちらは正社員、私は非正規のアルバイトでしたが。
『ばけばけ』も面白いけれど、ここのところ『どんど晴れ』も毎日楽しみですよ。小田和正さんの主題歌いいな。先週はとても良いタイミングで「自信、なくさないで♬」と流れ、最後に「きっと、大丈夫♬」の歌詞を聞いたら主人公の夏美に代わってこちらが頷きたくなりました。

