歌舞伎俳優の市川海老蔵氏が、十三代目市川團十郎白猿(はくえん)を襲名されることを発表しました。
元々歌舞伎というものは出雲阿国が始祖です。
その後、「野郎歌舞伎」が京都で流行し、それを見た初代團十郎が、武士や鬼神などの荒々しさを誇張した「荒事」と呼ばれる歌舞伎を生み出しました。
その初代市川團十郎氏は、舞台の上で刺殺されています。刺したのは共演者です。
私は歌舞伎には全くくわしくありませんが、今朝のモーニングショーで披露された話は興味がわきました。
有名な「江島生島事件」の終決に市川團十郎がひと役かったというのです。
江島生島事件
江戸時代中期に江戸城大奥お年寄の江島(絵島)が歌舞伎役者の生島新五郎に夢中になりました。
江島が生島を長持ちに忍ばせて、大奥に連れ込み、逢瀬を繰り返したという話もありますが、これは俗説のようです。
真実は、江島が生島とその仲間を招いた茶会で盛り上がりすぎ、大奥の宴会に遅れたことが江戸城中に知れ渡り、認定所が審理するまでの大問題になったということです。
江島は第七代将軍家継の生母月光院に仕えるお年寄です。
この事件は、月光院と天英院との対立にも影響を及ぼし、吉宗が次期八代将軍になることを後押しすることになったとか。Wikipediaより引用
さてこの「江島生島事件」のその後。
認定所から、江島や生島に厳しい処罰が下されたのはもちろん、歌舞伎そのものが廃止になる危機にまで陥った。
で。
ここで市川團十郎が活躍。
市川團十郎が直談判して「歌舞伎を絶滅させてはいけない!」と存続を願い出たそうです。
それが聞き入れられたので、今日の「歌舞伎」があるわけです。
「江島生島事件」は小説にもなってるし、ドラマや映画の「大奥」にも出てきます。
私はテレビの歴史番組で知りました。記憶が定かではありませんが、NHK「歴史ヒストリア」かな?
でも市川團十郎の直談判は知らんかったわ。
そもそも。
「え?なんで門限の遅れたことで、次期将軍選びだの、歌舞伎の廃絶だの、ましてや関係者1500名が処罰されるだの、そんな大問題になるわけぇ?」と思われる方もいらっしゃることでしょう。
実はあの春日局でさえ、門限を破ったために野宿させられたこともあるのです。
そのくらい大奥というのは厳しい規律で守られていたというべきなのですが、この「江島生島事件」は月光院と天英院との対立の餌にされ、仕組まれたという説もあります。
ましてや、門限破りは江島と生島のスキャンダルが絡んでいるとすれば、恰好の餌食でしょう。
春日局の門限破りに関しては、この本に書かれています。
こういった軽~い歴史書大好き(笑)
2月に日本史のスクーリングがあるのですが、先生に「それまでにどんな予習をしていけばよいですか。」と尋ねたところ、「日本の歴史全体をざっくりと掴んでおいてください。」と言われましたので、買いました。
はい、ざっくりと学ばせていただいております。
「枕草子」の内容はめちゃくちゃ意地悪だとか・・・「ブサイクな男女が昼間っからイチャイチャしてるのキモイ」みたいな?
薄幸の美少年のイメージが強い源義経は実は出っ歯だとか・・・滝沢秀明クンをはじめイケメンばかりが演じてたよねぇ?
葛飾北斎はゴミ屋敷に住んでいたとか・・・あ、これNHKのドラマ観てもなんとなくわかった。葛飾北斎の娘を宮崎あおいさんが演じてらっしゃいました。
座敷牢のような住まいで、江島は20年以上をそこで過ごしました。
質素な食事と着物で読経をして過ごしたそうです。享年61歳。
本日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。