私の実家では、日曜日の夕飯は必ずすき焼きでした。
すき焼きを食べながら、一家でアニメ『サザエさん』を見るのです。
『サザエさん』のエンディングテーマ音楽が終わる頃、私は憂鬱な気分になります。
いわゆるサザエさん症候群です。
岡田惠和さん脚本の2023年ドラマ『日曜日の夜くらいは』を U-NEXT で今さらながら全話視聴しました。
この先、ネタバレあります。
目次
『日曜日の夜ぐらいは…』は実話?
ドラマ『日曜日の夜ぐらいは…』主人公の3人の女性(清野菜名さん、岸井ゆきのさん、生見愛瑠さん)が芸人エレキコミック(本人の役で実際にドラマに出演)が企画するバスツアーで出会い、仲良くなり、同じ団地で暮らしながら、一緒にカフェを経営するまでの物語です。
カフェのコンセプトは「憂鬱になりがちな日曜日の夕方に行きたくなるようなカフェ」
私はリアタイでこのドラマを視聴しませんでした。
ドラマも見ていた長女から「女3人の友情物語」みたいな内容を聞き、「途中で喧嘩したり、誰かが裏切ったりして、最後に丸く収まる」的なドラマだったら嫌だなと思ったからです。
でもさすがに岡田惠和氏のドラマ。主人公の3人はもちろん、他にも根っから悪い人は登場しません。
ネットでは最後のハッピーエンドに向けてのストーリーに、「知らない3人が一緒に住んで、事業始めて、成功?」「夢物語」「嘘くさい」「こんな展開、お花畑」などという意見もありました。
しかし、バスツアーにそれぞれ1人で参加した3人の女性が意気投合して、一緒に暮らして…という設定は実話なのです。
それもドラマと同じ、エレキコミックさん主催のバスツアーで。
エレキコミックさんのファンの間では有名な話しだそうです。
共同生活
脚本担当の岡田惠和さんは「共同生活のドラマ」が好きなのだと聞いたことがあります。
私が記憶しているドラマでも、下宿屋さんやシェアハウスなど『セミオトコ』『にじいろカルテ』、NHK朝ドラ『ちゅらさん』『ひよっこ』…
『ひよっこ』に出演していた和久井映見さん、岡山天音さん、やついいちろうさん(エレキコミック)が『日曜日の夜ぐらいは…』にも出演していらっしゃいます。
岡田惠和さんのドラマは好きなんですが、それでも「これはちょっと、私の好みではないかな」という作品もあります。
笑い声ってなんかむかつく
サチ(清野菜名さん演)の父親(尾見としのりさん演)が「笑い声ってなんかむかつく」と言うのです。
自分が幸せではないから、人の笑い声にむかつくのです。
私はこの台詞と同じようなことを、数十年前に言われました。
まだ学生だった頃。
仲良しの友人たちと一緒に帰宅するためにおしゃべりしながら歩いていました。
私の前にいたふたりが、何が楽しかったのか急に大きな声でキャッキャと笑いだしました。
箸が転げても笑ってしまう年頃です。
すると、反対側の道にいた配達員の男性(20代)が「昼間から何がそんなに可笑しいんだ!」とひどい怒り口調で私たちに向かって怒鳴ったのです。
彼を見て笑ったわけではなく、自分たちの話しが面白くて笑っていたのですが。
きっと仕事を一生懸命している時に、無邪気?呑気?にはしゃいでいる私たちに腹が立ったのでしょう。
見知らぬ人に突然怒られたことに20歳の私たちはびっくりして、今でも忘れられない1シーンです。
『日曜日の夜ぐらいは…』は見ていて、こちらまで幸せになるドラマでした。
好きな回は二度見しています(笑)