今週のお題「思い出の先生」
私の思い出の先生ではなく、ジム友さんから聞いた話です。
目次
入学式に雪が降った
日本では、入学式はほとんどの学校で4月に行われるでしょう。
北海道の4月は、まだ雪が残っている季節です。
道の脇の残雪を見ながらの入学式です。
でも他の地方では、もう春爛漫、暖かな陽射しの中で迎える入学式ですよね。
ジム友さん、ウン十年前の入学式、雪が降ったそうです。
4月に雪が降るなんて北海道ではめずらしくないですが、こちらだと当然交通は乱れますね。
よりによって、校長先生が遅刻してしまったそうです。
寒い体育館で待たされる生徒たち。
校長先生の話を楽しみにしている生徒はいないと思うので、スキップしてしまえばよかったのにねぇ。昭和の時代にそんな気の利いた配慮はできなかったのかもしれません。
ヒッチハイクして学校へ到着した校長先生
その頃校長先生は、道路で手をあげて知らない人の車を停めて「すみません、私は校長です。入学式に遅刻しそうなので、○○校まで乗せてください!」と頼み込み、その知らない人もいい人だったのか、ゴリ押しに負けたのか、校長先生を学校まで乗せてくださったそうです。
その話をようやくたどり着いた入学式で、延々と語ったという校長先生。
今の時代なら大問題ですよ!
知らない車に手をあげて、ヒッチハイクするなんて、生徒たちが真似したらどうするんですか!
昭和にはそんなヒッチハイクがまかり通っていたのです。
私のヒッチハイクの思い出
私もヒッチハイク、経験があります。
私がヒッチハイクしたのではなく、依頼されたのです。
まだ小学生だった頃。昭和40年代ですね。
父の運転で、母が助手席に乗り、後ろに私と妹が乗っていました。
富山のおばあちゃんの家に行く途中でした。
だいぶおばあちゃんの家が近くなってきた時に、乳飲み子を抱えたおかあさんが裸足で車の前に飛び出してきたのです。危ない!
赤ちゃんは大泣きしています。
茶色いよだれをだしています。
おかあさんも半狂乱です。
後ろにはあかちゃんんのお姉ちゃんとお兄ちゃんと思われる子供が走ってついてきています。
「お願いです!お医者さんまで乗せて行ってください!」とお母さんが泣き叫びます。
赤ちゃんは何か異物を飲み込んだようです。
よだれが茶色だったのは、醤油を飲んでしまった?
それとも異物を吐かせるために、醤油を飲ませた?
父は冷静に、「危ないから、車から離れなさい。」と追ってきた子供たちを車から離し、おかあさんと赤ちゃんを後部座席に乗せました。
小学生の私と妹は席を詰めて、おかあさんと赤ちゃんが広く座れるようにしました。
病院の場所を父が知っていたのか、取り乱しているおかあさんが誘導したのかは、覚えていません。
病院で降りる時に、私は「大丈夫ですか?」とおかあさんに声をかけたことだけは今でもはっきり覚えています
赤ちゃん、大泣きしていたけど、苦しそうという印象はなかったから、きっと大事に至らなかったと思う。
泣いていたのは、口に手を突っ込まれたのかもしれないね。
赤ちゃんの誤飲にはくれぐれも注意しないと。
今、孫の育児に関わっている私も他人事ではありません。
そして、校長先生。
いくら急いでいても、知らない人の車をつかまえて乗せてもらうのはやめようね。
それを美談として生徒に話すのもやめてね。