大島優子さんが、放送中の大河ドラマ『青天を衝け』に出演することが決定しました。
演じられるのは「伊勢八」の名で知られた豪商・伊藤八兵衛の娘伊藤兼子です。
大島優子さんは、朝ドラ『あさが来た』の平塚雷鳥役がとても印象的でした。愛らしく、それでいて凛とした姿に、わずか数回の出番であったにもかかわらず、私は『あさが来た』の他の出演女優陣の中でも群を抜いた存在感に圧倒されました。
このブログに『青天を衝け』のネタバレはありませんが、史実としてのネタバレが含まれます。
ご注意ください。
目次
発表になった新キャスト
大島優子さん以外にも何名か新キャストが発表になりました。
私は泉澤祐希さんが渋沢篤二を演じられるのが楽しみです。
渋沢篤二は、史実では微妙な人物ですが、その父親である渋沢栄一も女癖が決していいとは言えないので、そのあたりは似た者親子なのでしょう。
伊藤兼子
伊藤兼子は、江戸でも指折りの大富豪の娘でした。
18歳で家業を継ぎ、婿養子をもらっています。
しかし明治4(1871)年ごろ、取引失敗から実家が没落するのです。
兼子は夫と離婚し、芸妓となります。その時に渋沢栄一を紹介されるのです。
渋沢栄一の女性関係
渋沢栄一には妻以外の妾が多数います。
先日の放送でも出演していた大内くに、深川福住町の自宅で同居していたという田中久尾、日本橋浜町の別宅に囲っていたといわれる鈴木かめ…などなど。
新一万円札は渋沢栄一ですが、私は一万円札を見るたびにその渋沢のだらしない女性関係が脳裏をかすめそうです(笑)
まぁ、昔の千円札の伊藤博文も女性関係では負けていませんからね。
少女から人妻まで、見境のなかった伊藤博文より渋沢栄一の女性関係の方がマシかもしれません。
同じく千円札の野口英世も女性関係&金銭感覚ともに褒められたもんじゃありませんでした。
新一万円札の顔
そりゃ、お札の「顔」を決める時は女性関係より功績を重視しますよね。
朝日新聞で「2019年に渋沢の新一万円札が発表された時、韓国では大きな反発が起きた。」と掲載されていました。
その理由として「韓国併合の8年前の1902年、第一銀行が朝鮮半島で発行した紙幣に、渋沢の肖像が用いられていたからだ。」とあげています。「たとえば日本の敗戦時にマッカーサー元帥がお札に刷られていたら、と想像してみてください。渋沢は朝鮮半島での事業を通して、結果的に軍部と政治家が推し進める帝国主義、植民地主義に与し、抵抗することもなかった。」
渋沢が他界したのは1931年、満州事変の約2か月後です。
先ほどお話した伊藤博文は、日本の支配に怒った韓国人に明治42(1909)年に暗殺されています。このお話はまた近いうちに。
突然ハジけた「庶民の時代」
明治時代、日本がどんどん発展して海外にも進出した結果、戦争の時代へと突入します。
戦争に負けた日本は一気に貧しくなります。
そこで立ち上がったのが庶民、いわゆるフツウの人です。
日本の歴史ではじめて庶民が中心となり、現代の日本の土台を作り上げたわけですね。
10月21日にたまたま見たNHKBSプレミアムの『華族 最後の戦い』(4年前の再放送)が興味深かったです。
ナビゲーターは太平洋戦争前後の政治家木戸幸一。木戸孝允(桂小五郎)を大叔父にもつ彼はA級戦犯として終身禁固刑の判決を受けましたが、昭和52(1977)年まで長生きしました。佐野史郎さんが演じられました。
青天を衝け
『青天を衝け』は放送もあと2か月ほどでしょうか。
前半の青春グラフィティが長くてなかなか話しが進まないので、伊藤兼子の出番はないのかと思っていましたが、よかったです。大島優子さんが演じる伊藤兼子が楽しみです。
最後の追い込みに期待したいなと思います。
先週放送した予告では、吉沢亮さん演じる渋沢の意味深な表情と台詞がありました。
そろそろ疫病コレラが流行る時代でもありますし、気になるところです。
今日の放送で進展がありそうですね。