私は、料理レシピが出てくるスローライフなドラマが好きです。
7月3日㈬から、『À Table!~ノスタルジックな休日~』が始まります。
これは2023年1月ドラマの『À Table!~歴史のレシピを作ってたべる~』の続編です。
主演は市川実日子さんと中島歩さん。
「À Table」(アターブル)はフランス語で「ごはんですよ」という意味。
作り手が家族に呼びかけるあたたかい言葉です。
ドラマ『À Table!~歴史のレシピを作ってたべる~』は市川実日子さん演じるジュンが勤務先の大学教授(西洋史)に教わった歴史上の人物が食した料理を再現させるドラマです。
NHKEテレ『グレーテルのかまど』にちょっと似てるかな。
その教授は歴史上の人物が何を食べていたか文献を紐といているそうです。
たとえば第1話は、マリーアントワネットが食した料理を再現します。
なんとびっくり、マリーアントワネットはマグロなどを食していたのだそうで。
ベルサイユ宮殿で毎日のように晩餐会が行われており、記録に残っているマリーアントワネットの晩餐会の料理は50品目以上。
料理人たちは王様を飽きさせないように、料理の味付けをいろいろ工夫したのです。
ジュンとヨシヲがフランスの晩餐会料理を再現して作ったのは
- 牛肉とキャベツのトマト煮込み
- ヒラメの元祖ホワイトソースがけ
- マグロのマリネ
フォンドボーはブイヨンで代用、トマトは水煮缶を使うなど、現代風に簡単なレシピにアレンジしています。
トマトは16世紀に観葉植物としてフランスに入ってきました。
18世紀後半に南フランスやベルサイユ宮殿で食されるようになりました。
ソースもこの時期にいろいろ工夫され、デミブラスソース、マヨネーズソース、ホワイトソースなどが作られます。
「フォン(fond)」という日本での「出汁」も登場し、繊細な味付けが生み出されました。
当時のフランスは、金曜日と土曜日は断食日で日中は食べることができませんでした。
キリスト教でも断食ってあるんですね。
夜も肉類が禁止だったので、マグロのマリネはその習慣から生み出されたのでしょう。
日本人が大好きなマグロの刺身、それをマリーアントワネットが食していたとは。
新番組『À Table!~ノスタルジックな休日~』では、西洋史から離れて、祖母や母親たちが読んでいた『暮らしの手帖』のレシピをもとに、昔懐かしいご飯を作るそうです。