以前、NHK『事件の涙』で扱った事件についてブログにしました。
この事件をモチーフにした映画『夜明けまでバス停で』をAmazonプライムで視聴しました。
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目次
映画『夜明けまでバス停で』
主演は板谷由夏さん。
渋谷ホームレス殺人事件をモチーフにした物語ではありますが、あくまでもノンフィクション物語であり、またノンフィクションの映画でありながら実名で首相の名前や事件が出てきます。
愛人問題で首相交代となった昭和のエピソードなど、久しぶりに思い出しました。
交番クリスマスツリー爆破事件の言及でその時代の背景が蘇りました。また柄本明さん演じる老人が成田空港について語っています。爆弾を作ることで自己主張をしている。ぴったりの役じゃないですか。
そんな監督の作品らしく、コロナ禍の政治の在り方を批判しているような、でも「自分の状態(ホームレス)は社会のせいではなく、自己責任である」という主人公の言い分に老人は「それはそうかもしれないけど」と納得してしまう。
そこから爆弾造りに話が飛ぶのはちょっと無理あったかな。
ホームレス
北海道でホームレスを見かけることはほとんどありませんでした。
北海道の冬の厳しさで路上生活は無理です。
しかし、こちらは多い。
北海道育ちの娘たちはホームレスを見たことがなかったので、場所によっては何十人といるホームレスの姿にびっくりしていました。
ベンチは横になれないような工夫がされています。
街でベンチを見かけると、「これは寝れるな」「これは無理だ」と渋谷ホームレス殺人を思い出します。
映画では、ホームレスについて意見を述べるユーチューバーを登場させていますが、これも数年前のエピソードを思わせます。
渋谷ホームレス殺人事件
映画より、史実の方が悲しい事件でした。
私が渋谷ホームレス殺人事件の被害者に思いを馳せるのは、被害者の女性が私と同世代であり、彼女がアナウンサー志望の地方出身者で、学生時代は演劇をやっていたという点が私と共通しているからです。
映画で主人公も言っていましたが、彼女は「真面目に生きてきた」人間であり、決して特別な異質の人物ではなかったのです。
そんな彼女がホームレスとなり、悲しい結末を迎えた。
この事件は加害者の自殺により公訴棄却となっています。