今週のお題「生活の知恵」
毎日を快適に過ごせるように日々精進されていらっしゃる方多いかと思います。
いろいろな工夫、それが楽しみでもあったりして。
収納をあれこれ悩んだりしてね。
しかし、明治という時代、家庭をよくするために(?)女性は少なからず我慢を強いられました。
明治35(1902)年に発行された『家庭全書第十一編 家庭の快楽』より「第四章 主婦の責務」「第六章 家庭の風儀」には「生活を円満にするための主婦の心得」として、次のように指南されています。
「主婦の行ふべきものとしては…」とあり、下記のようにつらつらと記されています。
- 朝は早く起きるべし、碑僕に後るべからず。
- 夜は時刻と定めて寝ぬべし、あまりに遅きはよろしからず。
- 碑僕を監督して、
灑掃応対 等のことを怠らしむべからず。
- 衣服を整へ、髪を理め、すべて身じまひをよくすべし。
- 舅姑および夫の起きたらんには、水又は湯を供へて
盥漱 せしむるは勿論、茶などを供してその起居を候ふべし。
- すべて一家の風儀の善悪は、主婦たるものこれが標準となるべきことを心得べし。
- 食事の時などは別して行儀正しくして、第一子女および碑僕の手本たらんことを期すべし。
- 平居も如何なる場合にても、言語をつつしみ、動作を戒め、決して不躾のことあるべからず。
- 夫の内にある時とても、
徒 らにその傍にのみ侍して、無遠慮に笑ひ戯むるかごときことあるべからず。
そして、舅姑に対しての態度にはとくに言及されています。「嫁はこうあるべき」みたいな?
- 舅姑に信せられんこと
- 舅姑の心を安んずること
- 舅姑の心を楽しましむること
- 舅姑の飲食
起臥 に心を用ふること
こんな挿絵と一緒に⤵
そして、ふんぞり返った当主の姿の絵↓
跡継ぎらしき息子が遊んでいるのを満足気に見つめてる亭主?
腹立つわ~😒💢💢
100年以上前の本だとわかっていても気分悪いわ~。
こんな召使みたいな生活強いられるのが「生活を円満にするための主婦の知恵」だとしたら、いったい女性の人生は何のためにあるのか。
明治時代に刊行された本でも国会デジタル図書館で読むことできます⤵
私は「内助の功」という言葉が好きではありません。
なので、朝ドラ『ゲゲゲの女房』とか大河ドラマ『功名が辻』は好きではなかったのです。
日本で長きにわたり男性が女性を軽んじていたのは、それを受け入れていた女性にも責任が多少あると思います。
今朝放送のNHK『あさイチ』は「地方の女性が生きづらい」を特集していました。
地方では「女は家のことをするものだという圧」があり「女はバカでかわいい従順な人形でなければならない」などという辛辣な言葉まで出ました。
だから、女性は地元を出て首都圏へと流出する。
男性より女性の方が人口流出が多い都道府県は33もあるのだそうです。
女性>男性ってことです。
私の父の出身地である富山県はベスト3に入っていました。
わかる気がする。富山の女性は働き者。父方の実家では「家庭に入れ」というよりは「女性も外で働け。その上で家の中のことも完璧にやれ。」という風潮でした。これは実家から離れた場所に住みたくもなるわ。
「恋人よ~僕は旅立つ~♬ 東へと向かう列車で~」ではなくなりましたね。
今は女性が男性をおいて、東へ向かうのです。
番組では「東京は令和なのに、地方は江戸時代」なんて視聴者さんの投稿もありましたが、東京近郊においてもまだまだ昭和、いや、明治の考えが頭にこびりついているシニアが存在していると聞きますよ。