明治時代、特に明治30年代後半から、初等教育の普及による識字層の増大と、都市への人口流入による都市小家族の形成を背景に、新しい生活のあり方や家庭生活の合理化の追求をテーマにした婦人雑誌や家庭雑誌が数多く創刊されました。
目次
日本最初の雑誌を創った人
日本で最初に発行された雑誌は、柳河春三が主宰した『西洋雑誌』(1867)であるといわれています。
1867年は幕末と言われる時代。
江戸幕府最後の将軍徳川慶喜が政権を天皇に返上した、いわゆる「大政奉還」があった年です。
『西洋雑誌』は月刊誌として5冊発行。その後一時発行が止まるも明治2(1869)年9月に6巻を発行。
その後柳河春三が死去したことで廃刊となりました。
柳河春三が亡くなったのは明治3(1870)年2月20日。
155年前の今日です。享年39。
女性のための雑誌
女性読者を対象とした婦人雑誌もまた、『子育の草子』(1877)を先駆けとして、明治時代だけで160種の発行が確認されています。
特に、1900年代には、女子の初等・中等教育の普及に伴う識字率の増大に期待し、『女学世界』『婦人界』『婦人画報』『婦人くらぶ』『婦女界』などの商業婦人雑誌、さらには日清日露戦争に際し、非戦論や社会主義を唱え結成された平民社をとりまく婦人たちによる『家庭雑誌』や『
福沢諭吉が創った雑誌
明治9(1876)年に福沢諭吉もまた『家庭叢談』を発刊しています。
もっともこの『家庭叢談』を熊本から東京に出てきたばかりの徳富蘇峰が報知新聞社まで買いに行ったものの内容にがっかりしたそうです。
そもそも蘇峰は「福澤流は虫が好かなかった」らしいので(笑)
参考文献⤵
今ではネットを眺めて情報を得ることが多いのですが、それまでは雑誌大好きでした。