北海道の施設で暮らしていた義父が亡くなりました。
親戚が多いので、一般葬で義父を見送りました。
たくさん兄弟がいたのですが、義父は下から2番目。
義父が逝ってしまったので、のこされた兄弟は、末っ子の叔母ちゃんだけになりました。
叔母ちゃんは86歳。
いつも元気で、甥っ子姪っ子の話し相手になり、何かと世話をやく叔母ちゃんですが、80代になると運転もやめ、行動範囲が多少狭くなったようです。
叔母ちゃんが免許を取得したきっかけは姪っ子の助言でした。若い頃女性関係などで問題を起こす叔父ちゃんに悩んでいた叔母ちゃんを見かねて「辛いことがあったら、車ですぐに実家に行けばいいんだよ。」と助言したそうです。
9か月ぶりに会った叔母ちゃんは杖をついていました。
80代にしては身長がある叔母ちゃんですが、少し背が縮んだようです。猫背になったのかな。
その様子にちょっとショックを受けました。
そして、もっと大変だったのは旦那様である叔父ちゃんです。
9か月前に会った時に、「あのおしゃべりな叔父ちゃんがちょっと無口になったな。」と思っていたのですが、今回は完全に認知症でした😲
葬儀の時、祭壇の真ん中にある大きな義父の遺影を見て、「あのジジィは誰だ?」と何度も聞く叔父ちゃん。
大きなスクリーンにDVDで元気だった頃の義父の姿がいろいろと流れると、「あのジジィばかりなぜ写っているんだ?」と何度も聞く叔父ちゃん。
叔母ちゃんの姿が見えなくなると、叔母ちゃんを探し回ってウロウロしてしまう叔父ちゃん。
姪っ子たちは叔父ちゃんにかまって「私は誰だかわかる?」と何度も聞いていたけど、私のことはたぶん叔父ちゃんの脳内からすっかり消えているだろうから、あえて話しかけませんでしたよ。
「誰だかわかる?」と認知症の人に何度も聞くのが、はたして良いことなのか、わからなかったから。プライドを傷つけてしまうような気がして。
叔父ちゃんはお話上手で陽気で、決して人の悪口は言わず自分の自慢することもなかった。
それゆえに女性問題もいろいろとあり、若い頃はかなり問題を起こしていたという叔父ちゃん。
若い頃だけでなく、それなりの年齢になっても、老人会やサークルで女性をナンパしまくっていた叔父ちゃん。
そんな叔父ちゃんは、もう「認知症」の80代になってしまっていた。
厚生労働省の研究によれば、85歳以上の6割近くが認知症になっているとのこと。
脳の老化を遅らせるには、栄養バランスのとれた食事、質の高い睡眠、適度な運動が必要というのは、よくわかります。
加えて、認知機能を向上させる「会話」も大切です。
叔父ちゃんはコミュニケーション好きで、たくさんたくさん「会話」していた老後だったんだけどな。
叔母ちゃん夫婦が住む近所には二男一家がいて、お嫁さんがあれこれ世話をしてくれているそうです。
叔父ちゃんの介護大変だろうけど、叔母ちゃんもどうか元気で長生きしてくれますように。