垣谷美雨さんの小説『墓じまいラプソディ』を読みました。
あっという間に読めました。
「私にも貸してね。」と妹から言われています。
私世代にとても興味ある題材だと思います。
この先、ネタバレなしです。
目次
『墓じまいラプソディ』と『夫の墓には入りません』
垣谷美雨さんの『墓じまいラプソディ』は「小説トリッパー」にて2023年春季号から秋季号に掲載されました。
初版は2023年12月。
テレワークであったり、コロナ禍であったりと、まさに「今」の話題が盛り込まれています。
多岐にわたる視点『墓じまいラプソディ』
『墓じまいラプソディ』、ネットでの感想レビューは皆さん大絶賛されています。
主人公が61歳の松尾五月なのですが、物語は五月だけの視点ではありません。
登場人物が多いので、脳内整理が追いつかないのですが、本の最初に登場人物相関図がありますので、そこを確認しながら読み進めました。
墓じまいにかかる費用とか永大供養の値段とか、またお墓の移転とか、とても参考になります。
また、夫婦別姓が認められていないのは世界中日本だけということを私はこの本で初めて知りました。
私の墓事情
私には男性の兄弟がいません。
私の両親は、自宅からほどよい場所にある霊園に眠っています。
このお墓はいずれ「墓じまい」かなと思っていますが、近くに住む甥っ子(結婚後家を買って住んでいるので引っ越す予定がたぶんない)が管理してくれるというなら、そのままにしておいてもいいかなと思っています。
甥っ子が管理してくれるというなら「いよいよになったら墓じまいしてね」とそのための費用を遺しておこうと考えています。
主人の墓事情
義父母は分家です。
義母は(主人の母)北海道の納骨堂に眠っています。お墓はありません。
北海道の本家にはお墓があり、その墓の「墓じまい」を主人の従兄(70代)が考えています。
しかし、そのお墓(主人の祖父母や伯父伯母が眠っている)を私の長男に継いでもらえないかという案が浮上しているのです。
祖父母には7人も子どもがいたのに、名字を継いでいる男子がほとんどおらず、名字を継いでいる親戚の中ではうちの長男(30代、既婚、子どもなし)が1番若いのです。
本家の墓を息子(我が家の長男)に継いでもらいたい!…と主人は考えています。
そうなったら、義母もその墓に、そして義父や私たち夫婦もその墓に入る!と決めています。
あれ?私たち夫婦は洞爺湖に散骨希望じゃなかったっけ?
おまけに嫁いでいる叔母ちゃんや従姉妹まで「お墓継いでくれるなら、私もその墓に入る!」と次から次へと手をあげています✋
通常「〇〇家之墓」と刻印している場合は名字の違う人はもちろん、二男も三男も同じ墓には入れません。しかし「まごころ」とか「魂」とか刻印しているお墓であれば、入れる可能性あり…と本に記載されてました。たぶん諸説あり。
友人の意見
本家の墓を分家である私達の息子が継承する。しかも遠い北海道の田舎のお墓…この話をすると、ほとんどの友人が、「そんなことできるの?」「ありえない」とびっくりします。
その中で「自分も本家の嫁」であるという友人の言葉が的確でした。
友人の家は江戸時代から続いているという旧家。
郊外の広い敷地にある家を守って、旦那様のご両親と同居されていました。
「本家の嫁という立場であれば、分家でもいいから墓を守ってほしいという気持ちはよくわかる。田舎のシニアはコミュニケーションをとても大事にしていて、お墓は心のよりどころになっている。それを踏まえても…墓を継承するということは簡単ではない。お金もかかる。心労もかかってくる。1年に1度墓参りをすればいいというものではない。必ず法事などがついてくる。親が安心するからと安易に引き受ける前によく考えて。」
以前、ジム友さんも「墓じまい」で揉めているという話をブログに記させていただきました。
実家の「墓じまい」をしようとしたら、お寺さんに大反対されている。しかもそのお寺さんの住職はお姉さんの元カレ(たぶんどちらも70代)であるという複雑な事情でした(笑)
まだ解決には至らず、こじれているそうです。