暮らしと勉強、猫と一緒に~Bettyのブログ

実家の母を介護するために北海道から引っ越してきました。その介護も終わり、片づけと大学通信教育部の勉強と猫と。そんな雑記ブログです。当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

認知症のBPSDと戦う

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BPSD(Behavioral and psychological symptoms of dementia)という言葉をご存じでしょうか。

BPSDとは、「行動・心理症状」と呼ばれるさまざまな認知症の症状のことです。

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目次

 

母の脳内が混乱

母は今日からショートスティです。

昨日私が母に「明日からショートスティだからね。」と告げてから、母の脳内に混乱が起きました。

夕べはわけわからない質問を何度もしてきました。

一晩寝たら治るかなと思ったのですが、夜中何度も起きて、今朝は6時前から暗闇でひとり言を言っていました。

「どうしたの?」と様子を見にきたら、母はパジャマ姿でリュックサックを担いで、床に座り込んでいました。

「鍵がないの。」と言う母。

ショートスティへ行かなきゃ…という不安から、せん妄が起きたようです。

テレビはつけていないのに📺「テレビでたくさんの人が踊ってるわね。ほら、見て。」とも言っていました。

幻覚も起きたようです。

 

本当は、今日は朝活で私はジムで運動してこようと思っていたのですが、母をひとり残すのが不安だったのであきらめましたよ。

 

中核症状とBPSD

認知症で現れる症状は、大きく2つに分けられます。

 

中核症状

1つは中核症状と呼ばれるものです。

もの忘れ、時間や場所の感覚があいまいになる、物事がうまくこなせない、言葉が出てこないなどの症状です。

 

BPSD

もう1つがBPSD(行動・心理症状)です。

「中核症状」に対する混乱や不安がもとになり、そこに本人を取り巻く環境や人間関係が影響して起こります。

無気力・無関心、昼間の居眠り夜の不眠、トイレや入浴の介護拒否、暴言・暴力、徘徊、幻覚、妄想…などなど。

■徘徊とは■
徘徊とは一般的に、目的もなくうろうろと歩き回ることで、認知症のない人でもする行為。自治体によっては「徘徊」を「道に迷っている」などの表現に変えるところも出てきている。

 

BPSDは改善できる?

認知症の症状のうち、BPSDの感情や行動の症状には、周囲の環境や人間関係を調整することで、症状が軽くなったり、なくなることもあります。

 

入浴を拒否する時

認知症のある人にとって、入浴は段取りや手順が複雑で、風呂場まで行ったり、服を脱いだりすることが負担に感じられることも。

「お風呂に入るの面倒だね。」「さっぱりしてこようか。」などと声がけをし、本人が「お風呂に入りたい」と思えるようにさせる。

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私の母は、昔からお風呂が好きではありません。

浴槽に入るのが怖いのです。なので、家ではシャワーのみ。

最近、ディやショートスティでは浴槽に入れるようになったとスタッフさんから伺いました。びっくりです。

「洗濯したいから、服脱いじゃって~」と声がけして、そのままお風呂に誘導します。

 

物とられ妄想があるとき

「物とられ妄想」では最も身近な人が疑われるため、疑われた人はつらい思いをします。

母の場合は、私を疑うことはありませんが、ディから帰宅した時に「施設で物を盗られた」と言うことが過去に何度かありました。

「誰かにトイレットペーパーを盗まれた」と言っていたこともあったっけ。

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強く否定したり、疑う本人を非難したりせずに、「それは大変ね」と一緒に捜すと、気持ちも落ち着いてきます。

 

徘徊があるとき

認知機能の低下で、自分のいる場所や時間の感覚があいまいになることが、原因の1つとされています。

その人なりの理由があって、徘徊に至る場合もあります。

 

母は「道路にゴミを置いてきちゃったから、拾いにいくわ。」と、夜中に出かけようとしたことがありました。

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目的があって出かけようとする時は、必ずその理由に耳を傾けること。

外に出たい気持ちに共感すること。

でも安全対策を忘れずに。

 

幻覚があるとき

幻覚は、強く否定されると、本人はいっそう混乱します。

「そんなもの見えたら不安だよね」と共感することが大切です。

室内の明るさをできるだけ一定に保つこともよいとされています。

 

母は今まで幻覚が見えることはあまりなかったのですが。

昔、まだ私が北海道にいた頃、妹と母がふたりで夜を過ごしていたら、母が「台所に誰かいる」と言ったことがあるそうです。

妹は「お姉ちゃんに何かあって、虫の知らせか!」と胸騒ぎがして、あわてて北海道の私に電話をしてきました。

私は「は❓」って感じで、すこぶる元気でしたよ(笑)

 

トイレの失敗をしたとき

トイレに行ったり服を脱いだりするのに時間がかかるようになったり、トイレの場所がわからなくなることがあります。

母は今朝は、洗面所の電気を消そうとして、スイッチの場所がわからなくなっていましたよ。

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失敗が多くなると、叱られたくないと思うために汚れた下着を隠してしまうこともあります。

私の母は、汚した床を自分で拭こうとして、私に怒られます💦認知症の人の必死の行動を怒るなんて、やってはいけないことですな。

 

トイレの失敗は誰でもとても傷つくものだということを理解し、必要以上に責めないこと。

周囲の人もつらいのですが、本人もつらい。

なるべく気持ちを切り替えて淡々と片づけ、対処する。

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まとめ

わかっちゃいるけど、介護する方だってそんなにいつもいつも聖母様のように、おだやかに接することもできないんだよっ!

 

その暴言がまとめの言葉ですか?

 

 

頭の中の混乱が、完全に解消されないままに、母はショートスティへ出発しました。

スタッフさんによくよくお願いして。

介護のプロである皆さんに頼るしかありません。

 

シロウトはなかなかマニュアルどおりにはいきませんよね。

 

 
近々、松浦晋也著「母さん、ごめん。 50代独身男の介護奮闘記」の感想について記したいと思います。